2014年の株価はどうなる?プロが予想
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大相場となった2013年。安倍政権の発足から始まった
2013年の日経平均株価は、2012年末の10,395円から15,299円(2013年12月6日現在)と50%上昇しています。日経平均株価とは、日本経済新聞社が東証一部に上場する225銘柄を対象にしている経済指標です。日経平均株価が年間で50%の上昇となると、近年にはなく、1972年まで遡ります。今回は、アベノミクスで活況な2013年相場の振り返りと、2014年相場の注目点と日経平均の見通しを紹介します。
大相場となった今年を振り返ると、2012年11月の安倍政権の発足から始まり、円安への口先介入、大幅な金融緩和、緊急経済対策、東京オリンピックの開催決定などが次々に効果を表しました。中でも、円安の進行は輸出企業の業績を急回復させ、特に輸出企業の代表格である自動車セクターが日本経済にもたらした波及効果は非常に大きなものでした。
NISAや消費増税など、2014年相場の注目点
ここで、2014年相場の注目点を挙げてみます。
・証券優遇税制終了(10.147%→20.315%※復興特別所得税含む)
・NISA(非課税貯蓄制度)のスタート
・米国金融緩和縮小(時期未定)
・リニア中央新幹線着工(時期未定)
・ソチオリンピック(2月7日)
・消費税増税 5%→8%(4月1日)
・FIFAワールドカップブラジル大会(6月12日)
NISAのスタートは、未だ株価が低迷する銀行や証券会社等の金融機関にとってプラス材料といえそうです。また、4月1日から消費税が増税されることで日本国内では消費税の駆け込み需要が期待されます。リニア中央新幹線の着工も2020年の東京オリンピックと合わせて建設業界には追い風となるでしょう。復興需要、東京の大型再開発等も支援材料となることが考えられます。
好調な国内外の経済を追い風に16000円を突破?
2014年の日経平均の予想レンジは15000円~18000円です。米国での好調な経済指標から金融緩和の縮小は4月頃になりそうで、その頃は国内では消費税増税後に伴う国内景気失速が考えられますが、それらを乗り越え、好調な国内外の経済が来年も継続すると見られています。国内企業業績の回復、日銀の追加緩和、円安の進行が具体的な支援材料です。ちなみに、為替ドル円の予想は102円~108円。金融緩和緩和縮小に伴う日米の金利差も支援し、来年も緩やかな円安基調が続くと予想しています。
一方、日経平均の価格帯別累積売買高を見ると、16000円~18000円は売買が多い価格帯となっています。相場の上昇局面において、売買が多い価格帯は、戻り待ちの売りや利益確定の売りが出やすく、壁となることが多いことで知られています。
以上のことから、2014年の日経平均は好調な国内外の経済を追い風に16000円を突破し、売買が多い価格帯を右往左往しながら進行すると予測されます。
※本コラムで紹介する意見や予測は、紹介する個別銘柄の売買を勧誘・推奨するものではありません。投資にあたっての最終決定は自身の判断でお願いします。
※正確かつ信頼しうると判断した情報源から入手しておりますが、その正確性または完全性を保証したものではありません。
資産運用アドバイス・投資信託選びのプロ
尾口紘一さん(株式会社Fan)
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サイト売買に特化したM&Aアドバイザー
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