風疹が大流行。その初期症状と予防策
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風疹が20歳~40歳代を中心に大流行。その初期症状は?
例年100~300人程度だった全国の風疹感染者の報告数が、2012年は約2400人、2013年は4月28日現在で5500人を突破。特に都市部の20歳~40歳代を中心に大流行の兆しが見られます。男性が約8割を占めていますが、これは一時期、中学生の女子のみに風疹ワクチンの予防接種を行っていた影響だろうと思われます。
風疹は「三日ばしか」とも呼ばれ、風疹ウイルスに感染することによって発症します。感染者の咳や、くしゃみにより飛沫感染し、症状のない潜伏期は2~3週間です。その後、首のリンパ節が痛く腫れたり、微熱や関節痛が出ることがありますが、一般に症状は軽い風邪程度のことがほとんどです。このような初期症状の2、3日後に、全身に淡い赤色の発疹が出現し、通常3、4日の経過で自然に治ります。
「先天性風疹症候群」を防ぐため、妊娠前にはワクチン接種を
ところが、妊娠初期に風疹に感染すると、胎児の目、耳、心臓などに異常をきたす「先天性風疹症候群」を引き起こすことがわかっています。したがって今、妊婦への風疹予防対策が大きな問題となっているのです。
そこで予防策ですが、風疹の感染力は発疹が出現する2、3日前から約1週間持続しますので、実際問題としては風疹ワクチンを接種して免疫をつけることが最も確実な方法です。特に、これから子作りをされる予定のカップルは、できれば妊娠前にワクチン接種を済ませましょう。今の中学1年生以下の子どもたちは麻疹風疹混合(MR)ワクチンを二回接種することになっていますので大丈夫ですが、それ以前の世代でワクチン接種がまだの人は最寄りの医療機関でお受けになることをお勧めします。費用は風疹単独ワクチンで約5000円、MRワクチンで約9000円ですが、風疹単独ワクチンは現在手に入りにくくなっています。また一部の自治体では公費補助が受けられるようですので、管轄の保健センター等にお問い合わせください。
ワクチン接種後の副作用として、注射した部位が赤く腫れたり、約1週間後に発熱と発疹が出ることがありますが、多くは一時的なものです。そして、ワクチン接種後2ヶ月は避妊する必要があります。次世代を担う新たな生命を守るためにも、妊娠前のワクチン接種をよろしくお願いします。
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