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不眠は夜遅い食事が原因かも?不眠解消に必要なことは

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美容・健康

60歳以上の3人に1人は不眠 若い人も増加傾向

テレワークで生活のリズムが変わり、不眠になったという方が増えています。日本人を対象にした調査によれば、5人に1人が「睡眠で休養が取れていない」、「何らかの不眠がある」と回答しています。加齢とともに不眠は増加傾向に有ります。60歳以上の方では約3人に1人が睡眠問題で悩んでいると言われています。不眠の方が持つ代表的な悩みは、

寝つきが悪い 
夜中に何度も目が覚める
早朝目が覚めてその後眠れない
日中の眠気
めまい
倦怠感
やる気が出ない
頭が重い
食欲がない
集中できない
判断力が鈍る
眠りが浅く熟睡感が無い等です。

睡眠の質が悪いと、精神面にも影響を及ぼします。不眠に悩んで内科・精神科・心療内科・睡眠専門の医療機関を受診している方も少なくありません。 現代社会は、5人に1人が精神に異常を持っているとWHOが言っています。精神障害と不眠の関連性は小さくないと言えるかもしれません。眠れないだけではなく、中途覚醒が甚だしく日常生活に支障を来している方は生活様式の変更が必要な場合と考えられます。さらに、激しいいびき・呼吸停止を伴っている、手足のぴくつきや就床と同時に下肢に異常な感覚を生じる方は、何らかの疾患を伴っていることが考えられますので、専門医の受診を検討する必要があります。

不眠の原因は夜10時以降の食事?食べ過ぎると眠りは浅くなる

不眠の原因は様々ですが、一日の生活様式に目を向け、規則正しい生活を心がける事が大切だと考えています。その理由の一つに、サーカディアン・リズム(体内時計)という考え方があります。1729年に、フランスの科学者によって提唱されました。1962年にはドイツの科学者が、ヒトのリズムは24時間よりも周期が長い事を発表しました。現在は、平均して24時間15分と考えられています。時間とからだの関係は、遺伝子などを含め、研究は進んでいますが、詳細は分かっていません。東洋医学でも、古来より時間と内臓の働きは重要視されており、鍼灸治療をする際にもその考えは利用されています。養生という考え方の元にもなっています。体内では、内臓等の働きが活発になる時間帯があると考えられます。見方を変えると、働きが緩やかな時間帯もあるという事です。現代人の生活は24時間活動傾向にあり、食事の時間帯が夜遅い人も少なくありません。世界中の人がインターネットで繋がり、飛行機で24時間移動出来る環境ですので、規則正しい生活を送る事が極めて困難な時代になっています。不規則な生活をしても、身体に異常なサインが出ないという人もたくさんいますが、身体の調子を崩した方のために、健康を取り戻すための提案をしてみたいと思います。

日本には、日の出とともに起き出し、日暮れになったら体を休める事が良いという経験医学が、古来よりあります。40年近い臨床経験に基づくと、不眠は、食事の時間帯と密接な関係にあると考えています。一般的に、夕方の食事を夕食と言います。夕食の時間帯は幅広いですが、遅い時間帯を晩食という事があります。晩食=晩御飯=夕食という考え方もありますが、ここでは説明の都合上、晩食を遅い夕食として話を進めます。夕方は、地域や季節によって時間を特定する事は困難ですが、食事をする時間帯に絞ると、
夕食・・・17時から19時の間にする食事
晩食・・・19時から21時の間にする食事
夜食・・・21時から24時の間にする食事
という考え方が、経験上出てきます。夕食の時間帯に食べると、その後の消化活動がスムーズに行われますので、とても体に負担が少なく、健康維持に理想的です。晩食の時間帯は、夕食の時間帯に入った食物を消化する時間帯です。そのため、体内に食物を取り込むと、消化するリズムの崩れが考えられます。本来食べないほうが良い時間帯ですので、食事をする時間が遅くなれば遅くなる程、内臓に疲労を生じます。20時以降の食事は少なめにして、消化が良い物を食べる事が肝要です。夜食の時間帯は、すでに内臓がお休みタイムになります。その時間帯に食事をすると、一度休み始めた内臓を無理して働かせる事になります。肉体疲労の程度によっては、働かない・働けない臓器もあるでしょう。その結果、消化活動が十分行われないため、翌朝、空腹感を得る事が難しくなります。つまり、お腹がすかない、食欲がないと感じるわけです。夜食の中でもとりわけ22時以降に食事をして、それほど時間を置かずに就寝すると、睡眠中に消化活動を強いる事になりますので、身体が休まらず、深い眠りの妨げになります。いわゆる、眠りが浅い、睡眠の質が悪い状態になります。22時から24時の間に食事をせざるを得ない人は、極力空腹を抑える程度の量にとどめ、朝しっかり食べることが、健康維持に繋がります。

夜食をすると朝お腹がすかないため生活のリズムが狂い始める

夜食をしている人は、若い方や働き盛りの世代に多く見られます。夕食後少し活動した事により、小腹が空き、軽く食べる事はそれほど内臓に負荷をかけませんが、夕食や晩食の時間帯に食べる事が出来ず、毎晩夜食の時間帯に食事をしている人は、内臓の疲労を生みます。現代人は、22時台や23時台に食事をしている人が少なくありません。0時台、1時台の人も多く見られます。職業によっては、2時台や3時台の人もいます。24時間活動していますので、生活にリズムがない人や生活のリズムを全く気にしない人が多い印象です。この時間帯に食事をする際は、
1. 食事の量を極力抑え、空腹感がなくなる程度にする
2. 消化の良い物を心がけ、肉や生ものは控える
3. アルコールは控える
4. 食事後就床まで30分あける
が、重要なポイントです。
夜の時間帯に働いている方は、日中に働いている人と食事の時間帯が異なりますが、同じリズムで食事をしていると、まったく身体活動に支障を生じない人もたくさんいます。そのような方は、食事をする時間を問題にしなくても良いでしょうが、日の出とともに活動し、日暮れ時から体を休めている人は、23時頃眠気がピークになりますので、22時30分頃に就寝し6時30分頃に起床するのが理想的です。本来、体を休める時間帯に食事をすると、消化活動を強いりますので、内臓の疲労が取れず、日中の活動にも影響します。朝、エネルギー源となる食事を取らない事で、午前中の活動量が低下します。睡眠が十分取れないと、集中力を欠き、生活のリズムが狂い始めます。そのため、22時から5時頃までは、あまり食事をする時間帯には適していません。日常的な夜間の食事は、不眠の原因になります。夜食と睡眠の関係については、厚生労働省のe-ヘルスネットでも同様の見解を出しています。

不眠解消には規則正しい生活リズムへと導く養正治療と鍼灸治療が最適

不眠でお悩みの方は、まず日常生活のサイクルを見直す必要があります。日常の生活や運動の指導は、鍼灸院で行っています。清野は、その指導を養正(ようせい)治療と呼称しています。消化に必要な内臓は、心臓、肝臓、腎臓や胃などが考えられます。夜食を日常的に行っている人は、そのどれかの臓器において機能低下する事が考えられます。特に、腎蔵の機能が低下すると、朝お腹が空かなくなります。しかしながら、職業によっては、夜間に食事をせざるを得ない人もたくさんいます。夜間は消化力が低下していますので、いかにして内臓の負担を軽減するかがポイントになります。食べる時は、良く噛む事により消化を助けます。内臓の機能回復に、鍼灸治療は有効な治療です。どうしても夜間に食事する生活を変えられない方は、鍼灸治療を定期的に行い、内臓の疲労を解消し、病気への移行を未然に防ぐ事も対策の一つです。不眠の原因は、この他にも多くの事が考えられます。睡眠でお悩みの方は、お近くの鍼灸院や鍼灸師が勤務する医療機関にご相談ください。

清野充典

東洋医学と西洋医学の融合を目指す鍼灸師・柔道整復師

鍼灸師

清野充典さん(清野鍼灸整骨院)

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