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  1. 「コロナショック」が家計に及ぼす影響、収入減や節約のために今できること

「コロナショック」が家計に及ぼす影響、収入減や節約のために今できること

カテゴリ:
お金・保険
キーワード:
資産管理

新型コロナウイルスの感染拡大は、経済や生活に大きな影響を与えています。これを機に、家計を見直そうと考える人は多いのではないでしょうか。

ある調査によると、先行きの見えない生活が続き、約7割の人が、将来の家計に不安を感じているそうです(明治安田生命保険「家計に関するアンケート調査」、4月2日~9日)。一番の心配は、失業や収入減ですが、膨らむ支出が気になるという声も出ています。

外出自粛により、交際費やレジャー費などが減る一方で、家族が自宅にいることで食費や光熱費が上がるなど、お金の使い方が変化しています。これからできる家計の見直しや節約方法とは。ファイナンシャルプランナーの石井順子さんに聞きました。

生活の変化によりこれまでの支出が本当に必要かを考えることが大切。光熱費や通信費は料金プランの見直しで負担減になる場合も

Q:新型コロナウイルスを機に、これから「節約時代」が到来するのでしょうか?
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緊急事態宣言が39県で解除され、新しい生活様式が示されるなど、明るい兆しが少し出てきたとはいえ、引き続き休業や業務縮小により、多くの企業が業績悪化を見込んでいます。

景気悪化といえば、2008年のリーマン・ショックが思い出されますが、大きな違いは、新型コロナウイルスが人類にとって未知のもので、現在、コントロールできないという点です。治療薬は開発途中で、もし感染者数が一定数まで減少したとしても、ウイルスの影響は数年続くと言われており、現時点では経済への影響を予測するのも難しいと言えます。

家計への影響では、収入減の可能性に加え、近い将来、社会保障費の負担が増える可能性も否定できません。新型コロナウイルスは、国の財政にも大変な影響を与えています。国が破綻しないために、消費税などの増税に踏み切らないとも限りません。

すでに、収入減などで困っている人は、生きていくための家計術を考えているでしょう。一方、今は心配がなくても、「これから大変になるかもしれない」と考えている人は多く、家計のコストカットをして備えようという人は増えているようです。

Q:外出自粛により、食費や光熱費、通信費などが上がっている家庭が多いようです。できる節約はありますか?
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家計の見直しでは、まず、住宅ローンや保険料など「固定費」を考えます。

新型コロナウイルス感染のリスクがある現時点では、生命保険や医療保険は、縮小の方向ではなく、「不足はないか」という視点を持ってください。万が一の医療費負担だけではなく、長期入院で仕事ができないことへのリスクに備えておくことも必要です。

新型コロナウイルスを機にライフスタイルが変わったことで、「変動費」の支出が変化しています。減少している項目として、外食・レジャー費、被服費、ガソリン代を含む交通費などが考えられます。一方、外出自粛により、食費、光熱費、通信費などが増加している家庭が多く、それぞれ対策できることがあります。

<食費>
あらかじめ予算を決めて、予算内に収めることを心がけてください。緊急時に備え、食品のストックをしている家庭も多いですが、食品ロスにならないよう注意してください。調理工程を「焼く」「炒める」などシンプルにし、時短メニューの献立にすると、光熱費の節約にもなります。

<光熱費>
家族構成などにより、電力会社や料金プランを変更することでお得になる場合もあるので、料金のシミュレーションをもとに検討を。また、家族の在宅時間が長くなっている場合は、家族の生活サイクルを統一することも節約につながります。「リビングで一緒にテレビを観る」「お風呂は間隔を開けずに入る」「ごはんを一緒に食べる」などは節約だけでなく、家族の良好な関係づくりにも有効です。

<通信費>
テレワークやオンライン授業などが進み、インターネットはこれまで以上に必要不可欠なものとなっています。インターネットの使用時間などが大幅に変わっている場合は、プランを見直すことで料金を抑えられる可能性もあります。

いずれも、料金プランの見直しは「これはお得!」と、すぐに飛びつくのではなく、詐欺なども増えているので、信頼できる窓口などで慎重に見極めてください。

Q:新型コロナを機に、改めて見直すべき支出はありますか?
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新しい生活様式を進める上で、これまでと変わっているところがあれば、これからも必要かどうかを見直すことが大切です。

例えば、当面の働き方が、通勤せずに在宅ワークに変わっている場合、通勤用の自家用車や定期券は必要でしょうか。また、車通勤の場合は、自動車保険の使用目的を「通勤」から「レジャー」に変更し、保険料を抑えることも可能です。
さらに、在宅ワークにより「通勤の利便性」が、住まい選びの優先順位として低くなったと考えるなら、郊外などに引っ越して家賃そのものを下げるという手段もあります。

また、「塾やスポーツジムなど習い事が休業なのに、在籍料を払い続けている」「おうち時間を楽しむために、ゲームや動画など定額制のサブスクリプションを複数契約している」という人も多いと思います。

これを機会に、すべて一度クリアにして「今、本当に必要なもの」「あまり必要でないもの」に分けて、必要なものだけ残してください。時間ができたときこそ、お金だけでなく、時間も有効に使うことが重要です。

例えば、仕事に生かせる資格の取得や、副業のためのスキルアップなど、自分の将来のために時間とお金を使うといいですね。雇用保険の教育訓練給付金や、会社の教育支援制度などを利用して、受講料の負担を軽減できる場合もあります。

外出自粛により浮いたレジャー・交際費などは、貯蓄するか、余裕がある人は長期運用の投資などに回しておくのもおすすめです。

Q:国民1人につき、10万円が支給される特定定額給付金。賢く使うための方法はありますか?
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失業で収入がなくなった、または減った場合は「命をつなぐ」ことが第一です。ただ、支払期日の順にやみくもに支払うのではなく、まず、期日が「延長できる・できない」で分類し、優先順位を決めます。住宅ローンや社会保険料、税金などは、延長や支払い方法の見直しが可能なケースがあるので、窓口などで相談してください。

今回、子どもにも1人10万円が支給されますが、「子どものために」ではなく「家」単位で使い道を考えていいと思います。塾代や将来の学費として貯金に充てるという人もいるかもしれませんが、「今、必要なお金」として支給されているものなので、今の家計の状況に合わせてください。

当面の収入に不安がない場合は、今後来るかもしれない、新型コロナウイルスの「第2波」「第3波」に備えておくと安心です。

例えば、そろそろ購入しようと思っている生活家電やパソコンなどがあれば、店舗の休業や品薄などの心配がないうちに購入しておくといいですね。また、マスクやハンドソープなど、衛生、除菌用品なども常識の範囲内でストックしておきましょう。

それでも余裕があるという人は、自分の親族なども含めて、経済的に困っている人などへの寄付により有効活用する方法もあります。

Q:先行きが見えず、経済的に不安な時期に家計について意識しておきたいことは?
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先行きは見えないものの、現時点では、企業の休業や自粛の影響が家計に反映されていないという人も多いようです。これから、ボーナスカットなど、見込んでいた収入が減ることも予測されます。まずは、今後予測される収入や、現時点での借入金がいくらあるのか、現状の資産内容を把握してみましょう。

その上で、固定費や投資しているなら運用内容などを見直しましょう。今後も、不安定な経済状況が予測されますので、投資をしている場合は「早めに利益確定や損切りをしておく」「長期運用で考える」などの対策が考えられます。

新型コロナウイルスにより、働き方や生活が大きく変わってきています。これまでの生活を振り返り、タバコやアルコールといった嗜好品、高級車や高級ファッションなど「お金がかかる生活をしていないか」「無理な出費をしていないか」を改めて考えてみてください。

また、お金のことだけに限りませんが、デマや詐欺などに惑わされることがないよう、正しい情報を、信頼できる情報源から得るように気を付けましょう。

石井順子

金融機関20年の経験からアドバイスするお金のプロ

石井順子さん(ファイナンシャル・プランナー 石井順子)

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