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  1. 日本の新卒・就活ルールが変わる・なくなる?学生・企業ともに時代に即した行動が求められる

日本の新卒・就活ルールが変わる・なくなる?学生・企業ともに時代に即した行動が求められる

カテゴリ:
ビジネス
キーワード:
働き方改革

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2021年春の新卒学生から就活ルールが廃止されるかもしれない

就活ルールが変われば就職活動が変わる――また多くの学生が大きな影響を受けることになるかもしれない、そんな動きがあります。

就職活動に関する会社説明会や面接の解禁日などを定める、いわゆる「就活ルール」について、2021年春の新卒学生から廃止すべきとの考えを、9月3日、経団連トップの中西宏明会長が表明しました。

もし本当に就活ルールが廃止されれば、現在の大学2年生から就職活動が大きく変わることになります。

現在の「就活ルール」とは?変遷をあらためて確認

それでは、まず就活ルールとは何でしょうか。経団連が企業の採用活動について定めているルールのことです。これは、企業が自主的に守ることになっているため、仮に守らなかったとしても罰則はありません。毎年、企業説明会などの解禁日が話題になるのも、この就活ルールがあるからです。現在は、会社説明会などの広報活動の解禁日を3月1日、面接などの採用選考の解禁日を6月1日としています。しかし、ここ数年の就活ルールの変更には、目まぐるしいものがあります。

2015年春新卒 : 会社説明会12月・採用面接4月 解禁
2016年春新卒 : 会社説明会3月・採用面接8月 解禁
2017年春新卒 : 会社説明会3月・採用選考6月 解禁(現在)
2021年春新卒 : (就活ルールの廃止?)

学生にとって就職活動は卒業後の進路を決める大きな出来事です。就活ルールが変わるたびに学生は戸惑いながらも就職活動に取り組んできました。それでは、就職活動をするにあたり、なぜ就活ルールが存在するのでしょうか。

新卒一括採用を前提とした就活ルールが時代に合わなくなってきた

そもそも、なぜ就活ルールがあるかというと、日本の企業や組織では新卒一括採用が一般的になっているからです。就活ルールは、新卒一括採用を前提に、学生が学業など本来の学生生活ですべきことに専念できる配慮であり、いわば企業側の紳士協定といえます。

ただ、転職も一般的になり、働き方改革により働き方の多様化が進んでいる近年、一律の採用の仕組みは時代にそぐわないともいわれるようになりました。

それでも企業が新卒一括採用を続けているのは、企業側にしてみると優秀な学生を囲い込むことができるという大きなメリットがあるからです。また、通年にわたり採用活動をすることに比べて、採用活動の時期が決まっている方が効率的ということもあります。

こうした新卒一括採用が日本の企業や組織の根底にあることが、欧米に比べて日本では転職市場が活性化しない理由の一つです。

学生にしてもると、新卒一括採用により、実務能力ではなく将来のポテンシャルを期待されて採用になるため、現在の実務能力やスキルを問われないことはメリットといえます。ただ、短期間に将来を左右する就職先を決めなければならないため、大きなプレッシャーを抱えながら就職活動をすることもまた事実です。

日本的な雇用制度の在り方そのものを考え直す必要がある

就活ルールの廃止が検討されている背景には、人手不足が深刻になり、企業による学生の獲得競争が激化していることがあげられます。また、外資系の企業を含む経団連に非加盟の企業による、いわゆる「青田買い」の問題もあります。経団連に加盟していても就活ルールを守らない企業もあるため、就活ルールの形骸化も指摘されていました。

ただ、企業にとっても、学生にとっても、採用活動や就職活動に取り組むための目安となっていることも事実です。

就活ルールは新卒一括採用とセットになっているため、就活ルールの廃止だけではなく、新卒一括採用という日本的な雇用制度のあり方そのものを考えていく必要があります。就活ルールがなければ、優秀な学生をもっと早くに獲得して囲い込みたいと思う企業が出てくることは必然の流れです。そうなれば、学生にしてみると少なくとも現時点では卒業後にじっくり就職活動ができる就職環境ではないため、就職活動そのものが前倒しされ、長期化していくことが考えられます。

学生はルール変更に一喜一憂せずキャリアを考えることが大切

企業や組織にしてみても早く内定を出せば安泰ということではなく、就職活動そのものが長期化すれば、後から選考を行った企業に行きたい学生からの内定辞退というリスクも考えられます。

学生にしてみると、卒業時に進路を決めなくてはならない現在の状況では、必要以上に就職活動の時期を長引かせず、学業に専念できる環境を確保するために、スケジュール感をもって就職活動するには、やはり一定のルールがあった方が就職活動に取り組みやすい側面があります。このため、大学側にはルールは維持すべきだとの考えも根強く、経団連側と大学側との調整は難航する可能性があり、十分な議論が必要です。

企業や組織にとっては、働き方改革の進展や働き方の多様化に合わせて採用活動のあり方を見直し、時代に合った変化が求められる時期が来ているのかもせれません。学生にとっては、就活ルールの変更に一喜一憂することなく、学業はもちろん学生生活全般から多くのことを経験して自己理解を深め、将来のキャリアを考えられることが大切です。

折山旭

働く人と組織を活き活きと輝かせるプロ

折山旭さん(信州ライフキャリア研究所)

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