マイベストプロ

JIJICO powerd by マイベストプロ

  1. 注目の高まる「働き方改革」 他国の働き方は参考になるか?

注目の高まる「働き方改革」 他国の働き方は参考になるか?

カテゴリ:
ビジネス
キーワード:
働き方改革
解決!アスクミー JIJICO

そもそも働き方改革とは?

最近注目されている「働き方改革」とは、働く人の視点に立って労働制度の抜本改革を行い、企業文化や風土も含めて変えようとするものです。

具体的には、日本経済再生に向けて、長時間労働や正規・非正規の格差の是正、多様な働き方の実現などを図ることで生産性を向上させ、その成果を働く人に分配することで更なる成長を図っていく「成長と分配の好循環」の構築を目指しています。

この働き方改革のキーワードとも言える「労働時間と生産性」において、日本より労働時間が短く、生産性が高い働き方を実現している国がドイツです。

ドイツの働き方の特徴とは?

ドイツの働き方の特徴として、まず「労働時間の短さ」があります。ドイツでは、1日10時間を超える労働が法律で禁止されており、役所による抜き打ち検査や、違反していた場合の罰金もあります。しかも、罰金の支払いを命じられた場合、企業は会社のお金ではなく、長時間労働をさせていた部署の管理職に自腹で罰金を払わせることもあり、管理職は必然的に、どんなに忙しい時期でも部下が10時間を超えて仕事をしないよう、細心の注意を払うことになります。

また、「休暇制度の充実」もドイツの働き方の特徴です。ドイツでは、法律によって最低24日間の有給休暇を与えることが企業に義務づけられていますが、大半の企業は法律よりも多い30日間の有給休暇を認めており、さらに、所定の労働時間を超えて勤務した残業時間を貯蓄しておき、有給休暇に振り替えられる企業も増えている様です。

他国の働き方は参考になるか?

こうしたドイツの働き方を日本も参考にすべきではないか、という声も出ています。

特に、ドイツの「労働時間は短いのに労働生産性は日本を大幅に上回っている」という点はとても魅力的です。また、ドイツの働き方を参考にすることは、長時間労働の是正にも繋がり、働く人の視点に立った企業文化や風土を変えるきっかけになるかもしれません。

一方で、労働生産性を高めることができないまま労働時間だけを短くすることは、単に成果を減らしてしまう可能性もある、という点は注意しておく必要があります。

ドイツに限らず、日本が他国の働き方を参考にしながら働き方改革を実現していくためには、「数値上で労働時間が短く生産性が高いから」というだけの理由ではなく、「なぜ労働時間が短いのに生産性が高いのか?」という労働時間と生産性の関連性や現在の働き方に至ったその国の背景、日本との文化の違いなど、もう一歩踏み込んだところまで検討した上で参考にしていく必要があるのではないでしょうか。

岸本貴史

職場を「人生を豊かにする場」に変える社会保険労務士

岸本貴史さん(トラスト・パートナーズ社労士事務所)

Share

関連するその他の記事

「生理バッジ」導入の百貨店に賛否 「生理をオープン」にすることは働きやすさにつながる?

大手百貨店で導入された女性の販売員が生理中であることを示す「生理バッジ」。多くの批判を受け、取りやめを決定しました。女性が働く環境づくりにおいて、どんな効果があるのでしょうか。社会保険労務士の神野沙樹さんに聞きました。

神野沙樹

神野沙樹さん

「活き生き組織」をともに作る社会保険労務士

トヨタ社長の「終身雇用難しい」発言からも伺える、バブル世代の行く末!?

トヨタをはじめ、日本を代表する大手企業の経営者による、終身雇用の見直しの可能性を示唆する発言が、大きな話題となりました。終身雇用はなくなっていくのでしょうか。また、時代を見据えたバブル世代の心構えとは。

影山正伸

影山正伸さん

労務管理(給与計算含む)と人事・賃金体系整備に精通した社労士

会社員のまま起業準備することが退職後の安定した人生につながる!?

「副業解禁」の流れが加速しています。それはつまり、「将来は自分で何とかしてください」というメッセージでもあります。今、会社員のうちに「稼ぐ力」を身に付けておくことが、求められているのです。

新井一

新井一さん

稼ぎ力を引き出す起業支援キャリアカウンセラー

働き方改革が国を滅ぼす?中小企業がすべきことは

少子高齢化から人口減少社会に突入した日本。経済活動の縮小が懸念されるなか、働き方改革が人手不足に追い討ちをかけるかのように施行されました。こんなときこそチャンス!社員の心を動かせば・・・。

岡部眞明

岡部眞明さん

人と共に成長する会社を支援するコンサルタント

カテゴリから記事を探す

キーワードから記事を探す