JIJICO(ジジコ)

  1. マイベストプロ TOP
  2. JIJICO
  3. 美容・健康
  4. 歯をいつまでも健康な状態に保つにはどうすれば?

歯をいつまでも健康な状態に保つにはどうすれば?

カテゴリ:
美容・健康
解決!アスクミー JIJICO

はじめに「事前対応の歯科医療」を意識する

皆様の人生を長期的視点でみたとき、歯の健康が得られている方の人生は大変素晴らしいものになる! ということを、日々の臨床において多くの患者さんを見るたびに実感しています。

しかしながら、今でも多くの方が「痛い・ 詰め物がとれた」などの問題が生じてから歯科医院へ緊急的に駆け込む「場当たり的な、事後対応の歯科医療」になっているようです。

子どもの頃は定期的な歯科検診がありますが、大人は何か問題が起こらない限り検診を受けるきっかけがありません。しかし、歯の健康は知らず知らずのうちに損なわれている可能性があります。また、歯のトラブルは想像以上に日常に支障をきたします。ですから、本来は「予防」「メンテナンス」をして健康状態をキープすることが理想的なのです。実際、欧米では「事前対応の歯科医療」の方が一般的です。

歯科医師としてお勧めしたい「事前対応の歯科医療」とは、3つのステップで成り立っています。

1. まずは自覚症状の有無にかかわらず歯科医院へ予約をとって、口腔内の検査を受ける。
2. そして歯科医師によって問題ありと診断された場合には、的確な予防管理のもと重症化しないうちに然るべき処置を済ませる。
3. 問題なし または問題歯の処置後に、定期検診にて以下の点などを確認していき、口腔内のレベルを高い位置に保っていく。
・新たな問題が生じていないか?
・材料劣化は生じていないか?
・歯磨き等の予防管理が自己流になっていないか?

「事前対応の歯科医療」は初期のうちは大変なのですが、それを乗り越えてしまえばとても快適、そして経済的に過ごすことができます。皆様におかれましては、口腔内の健康を健康な状態に保つために、ぜひ「事前対応の歯科医療」をお勧めしたいと思います。

皆様に日々実践していただきたいこと4つ

1. 日々の歯磨き等の予防管理を、的確に行う

歯科医師によって「問題なし」の診断を受けた場合でも、また治療の必要が出た場合でも、日々の歯磨きや糖分摂取管理等の予防管理は、その後の成績を大きく左右する要因となります。

「地道に歯磨きを的確に続けていった方が、最終的には勝つ」ということは、歯科医療側の誰もが知っています。あなたも その仲間に入りませんか?

2. “力”に対する配慮を行う

歯を失う二大原因として、歯磨きを怠ることに起因する問題と、力に対する配慮を怠ることに起因する問題があります。

“力”に対する配慮は、意外に疎かになりやすい項目です。

食事の咀嚼時以外、上下の歯は触れ合わないのが本来です。しかしながら日常生活において、無意識に上下の歯が触れ合う、または喰いしばることによって、歯に過大な力が加わり、歯が折れる、極度の摩耗(すりへり)、歯周病の悪化を招く、顎関節が損傷するなどの問題が生じることがあります。

食事中以外は、「喰いしばらず、唇は閉じて歯は離す」ということを意識して、歯や口腔内を長持ちさせましょう。

3. 生活習慣や全身管理への配慮を怠らない

歯磨きをしっかりして喰いしばらなければ一切問題ない、とはなりません。乱れた生活習慣は糖尿病などの生活習慣病を招き、口腔内にも歯周病等の悪影響を及ぼします。生活習慣病を有する方は、歯科領域に問題が生じた場合その施術対応に強大な制限がかかることもあります。

全身の状態は口腔内の状態にも大きく影響を及ぼします。口腔内と全身 双方の健康で充実した人生を送りましょう!

4. 歯科医院への定期検診を受ける

先述した通り、原則問題のないまたは解決済みの状態で定期検診を受けることが重要になります。

また、定期検診では、日常のご自身による歯磨き等の自己管理ができている前提で、それでもなお、ご自身では管理しきれない部分を、プロである歯科医師・歯科衛生士等にゆだねる、というスタンスが重要です。

ご自身による歯磨き等の自己管理を疎かにして、定期的にプロクリーニングを受ける、というスタンスで定期検診を受ける方がいるようです。実は、これは全く予防効果のない「エチケットレベルのプロクリーニング」です。

プロクリーニング自体は確かに予防効果があるのですが、数カ月ごとの施術では「頻度」が全く足りないので予防効果が得られません。もしプロクリーニングを中心として予防効果を維持しようとするのであれば「毎日~数日おき」くらいの頻度にする必要があります。これは費用負担の面からも現実的ではありません。

繰り返しになりますが、日常のご自身による歯磨き等の自己管理ができている前提で定期検診を受けることで、是非とも「事前対応の歯科医療」のゾーンに入って頂きたいと思います。

そのためには、的確な知識・技術を持つ歯科医師と付き合う

歯そして口腔内の健康のために、「事前対応の歯科医療」の重要性と、皆様に日々実践していただきたいことを4つお伝えいたしました。ただ、上記のことは一人で達成できるものではなく、必ず歯科医院と共同で実践する必要があります。

歯そして口腔内の健康を通して素晴らしい人生を送るためには、パートナーとなる「的確な知識・技術を持つ歯科医師」の選定が非常に重要になってきます。しかし、「的確な知識・技術を持つ歯科医師」自体が非常に少なく、また患者側である皆様が歯科医師の持つ知識・技術の優劣を判定することは、事実上不可能です。

参考材料として、下記2点について画像検索してみて下さい。

  • 規格口腔内写真の撮影
  • デンタルエックス線写真10枚法の撮影

検索された画像に見覚えのない方は、「的確な知識・技術を持つ歯科医師」と出会っていないかもしれません。

この2点は、的確な知識・技術とは直接の関係がありません。また、この2点さえ満たせば完璧というわけでもありません。しかし、「的確な知識・技術を持つ歯科医師」であれば、最低でもこの2点を採用・実践していますので、患者側の皆様でも有力な判定材料となります。

このような歯科医院へと付き合えるようになれば、「的確な知識・技術の提供」だけではなく、歯磨きの方法、糖分摂取の管理、生活習慣、全身管理などを、通り一遍ではない あなただけのオーダーメードの指導をしてくれるはずです。

皆様が上記のことを主体的に実践され、歯そして口腔内の健康をいつまでも良好な状態を維持されることで、充実した人生を送れることを切に願ってやみません。

歯科医療の本質を追求する職人気質の歯科医

笛木貴さん(医療法人優貴会 万代総合歯科診療所)

Share

関連するその他の記事

体力の衰えは40歳からではない!? 筋力低下防止の秘訣はある?

清野充典

清野充典さん

東洋医学と西洋医学の融合を目指す鍼灸師・柔道整復師

110歳まで生きるためには何が必要!?90歳代になったら必要なことは筋トレ?

清野充典

清野充典さん

東洋医学と西洋医学の融合を目指す鍼灸師・柔道整復師

10月に咳が続く様になるのはなぜ?その対処法は鍼灸治療で出来る!?

清野充典

清野充典さん

東洋医学と西洋医学の融合を目指す鍼灸師・柔道整復師

体の不調を薬で抑えることは危険!? 病気回復に必要な考え方は質より量!!

清野充典

清野充典さん

東洋医学と西洋医学の融合を目指す鍼灸師・柔道整復師

カテゴリ

キーワード