マイベストプロ

JIJICO powerd by マイベストプロ

  1. マイベストプロ TOP
  2. JIJICO
  3. 医療・病院
  4. 日常生活における身体活動でもたらされる健康効果

日常生活における身体活動でもたらされる健康効果

カテゴリ:
医療・病院

坂道を歩くことで糖尿病になるリスクが軽減

地域の坂の傾きが約1.5度上がると、住民が中等度の糖尿病になるリスクが18%低下するとの調査結果を、東京医科歯科大などの研究チームが発表しました。
このことより、「日常的に坂を歩くことで、運動と同じ効果が得られている可能性がある」と分析しています。
「家の周囲に坂がないのだけれど・・・」と落ち込まれた皆様。安心してください。
坂が無くても、日常生活の中で運動と同じ様な効果が得られるものが他にもあります。

運動と同じ様な効果が得られる生活活動とは?

日本人の運動量が減ってきていることは皆様も実感されているのではないでしょうか。
実際に、15歳以上の1日の歩数の平均値が平成9年から平成21年にかけて、男性では8,202歩から7,243歩、女性では7,282歩から6,431歩に減少しています。
それぞれ約1000歩ずつ減っているわけですが、これは1日約10分の身体活動時間の減少を意味しています。

身体活動とは、動かずにじっとしている状態よりも多くのエネルギーを使う全ての動作を指します。
この身体活動には、日常生活における家事、通勤、通学などの「生活活動」と、スポーツやジムなどの目的をもって実施される「運動」の2つに分けられます。
はじめにご紹介した報告は、坂道を歩くという「生活活動」が「運動」と同じ様な効果を持っているということを意味しています。

「運動」が元気で長生きをもたらすことは、多くの研究で明らかになってきています。
車の普及が運動不足の要因とも言われていますが、実際に発展途上国において自動車を所有している人の肥満の発症率は3倍に、2型糖尿病の発症率は2.5倍に上昇することが明らかになっています。
また、毎日5分~10分のジョギングでも、心血管疾患や死亡のリスクが3~5割減ると言われています。
さらには1週間に1日平均7分未満のランニングでも死亡リスクを減少できることも報告されています。
最近では、運動が認知症の予防に非常に有効であることも明らかになっています。
それでもまだまだ「運動」は難しいと思っている方も多いかもしれません。
そこで注目したいのが、「生活活動」による身体活動です。

誰でも出来る身近な生活活動で健康を増進!

a5cc10f686b88b9401975253a8bc9536_m

前回「血糖値スパイク」についての記事で少し触れましたが、ニート:NEAT(non-exercise activity thermogenesis)という言葉をご存じでしょうか。
これは、運動ではない日常生活における身体活動によるエネルギー消費のことを意味しています。

肥満者と非肥満者を比べると、肥満者は歩行なども含めた立位による活動時間が、平均で1日約150分も少ないとも言われています。
テレビを観る時間が多い人や座っている時間が長い人の方が、健康寿命が短くなるということも報告されています。
つまり、忙しかったり、時間がなかったり、面倒だからという理由で「運動」を始められない方は、「生活活動」を増やすことでも充分に健康は増進できるということです。

?? 積極的に階段を使う
?? ゴミを投げないで歩いて捨てに行く
?? いつもより少し遠回りして家に帰る
?? たまには掃除をしてみる
?? 手紙を出しに郵便ポストまで歩いて行く
?? テレビを観ながら軽くストレッチや筋トレをする
?? テレビのリモコンを少し遠くに置く
?? 1時間テレビを観たら少し休憩して部屋をうろうろする
?? ラジオ体操、テレビ体操をやってみる
?? 貧乏ゆすりをする!?
などなど。
何でもよいので、少しでも身体を動かすことを意識することから始めてみませんか。
将来のご自身のために。

松田友和

チーム体制で患者を支える糖尿病医療のプロ

内科医

松田友和さん(糖尿病内科かいせいクリニック)

Share

関連するその他の記事

骨が折れたなと思ったらすべき事は何か 冷やし過ぎは良くない?

本記事では運動や睡眠の重要性や、それの不足によって引き起こされる骨折脱臼について 鍼灸師・柔道整復師である清野充典様に詳しくご説明いただいております。

清野充典

清野充典さん

東洋医学と西洋医学の融合を目指す鍼灸師

「仕事なのに朝起きられない」 のは病気?原因は?ビジネスパーソンが抱える睡眠の問題とは

ビジネスパーソンの中には睡眠障害に悩まされている人が多くいます。睡眠不足の解消だけでは解決できないような他の原因があるとしたら…。精神科・心療内科専門医でもある産業医の益子雅笛さんに聞きました。

益子雅笛

益子雅笛さん

人材のパフォーマンスを高める未病管理の産業医

緊急避妊薬『ピル』が薬局販売が可能に!?押さえておきたい種類や副作用について医師が解説

男女ともに改めて知っておきたい、ピルの正しい知識とは。産婦人科医の桝田充彦さんに聞きました。

桝田充彦

桝田充彦さん

女性の健康を支える産科婦人科専門医

アントニオ猪木さんが難病「心アミロイドーシス」を告白。症状は?どのような病気?

日本では特定疾患に指定されている「心アミロイドーシス」とは、どのような病気なのでしょうか。症状や治療法について、内科医の古家敬三さんに聞きました。

古家敬三

古家敬三さん

プライマリ・ケア(初期診療)のプロ

カテゴリから記事を探す

キーワードから記事を探す