新学期 親子で学びたい子供の防犯術
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子供たちの成長と穏やかな日々を奪う犯行
今年は、桜が満開になった入学式でした。
桜が散った今頃は、子供たちにとって一生懸命が続く毎日だと思います。
これから新緑が茂る季節を迎え、夏ごろには頼もしささえ身につけることでしょう。
また、新学期を迎え、クラス編成などで新しい友達が増える季節でもあります。
環境の変化に伴い、著しく成長していくのが子供たちです。
そして、成長過程にある子供たちの言動に、つい頬を緩ませ穏やかさを実感します。
しかし、穏やかな日々を破壊し、子供たちを悲しみのどん底に突き落とす事件が後を絶ちません。
弱者を狙う卑劣な犯行から、子供たちを守らなければなりません。
卑劣な犯行を企む者にとって、身を守る術を知らない子供たちはターゲットに選び易い存在です。
そして、準備を整えて犯行のチャンスを窺っているのです。
子供たちの非力を好都合と考え、凶行を肯定できる卑劣さは、決して許せるものではありません。
子供から学ぶ地域の脅威と予防策
子供を対象とした犯罪調査の中に「ヒヤリハット」との因果関係を説くものがあります。
これは、犯罪が多発している地域では、兆候として不審者情報が多く寄せられ、子供たちが怖いと感じる事象が増えて行く事がデータと共に紹介されているものです。
つまり、大人では感じ難い脅威が子供たちを狙っており、子供たち自身は気づいている証でもあるのです。
また、初期段階で被害に遭った子供たちの多くが、自責や恥ずかしいと言った思いから言い出せずにいる事も報告されています。
この調査結果で、犯行者は大人が気づかぬ事を尻目に犯行を重ね、次第にエスカレートしていく事を物語り、子供たちの「ヒヤリハット」に気づかぬ環境は、犯行者が好む環境である事を示しています。
子供たちを卑劣な犯行から守るためには、先ず話を聴く事が重要です。
「ヒヤリハット」を根気強く聴き出し、何に気をつけているのかを教えて貰う事が先決です。
この2つの情報で、子供たちが感じている脅威と行動できる能力が判ります。
特に行動できる能力は重要で、対処方法のカスタマイズに大変役に立ちます。
子供の防犯対策は親子で学ぶことが最も重要
子供への防犯教育は、時に道徳教育と反目します。
「知らない人について行ってはいけない」が示すように、他人を疑うことを教えます。
また、この教えには主語が無いことにも気づいてください。
「お母さん(お父さん)が急病…」犯行者が使うポピュラーな誘い文句です。
経験値の浅い子供にとっては、主語の無い「知らない人」か、お母さん(お父さん)の「知っている人」か迷ってしまうのが当然です。
つまり、子供の防犯教育は、成長に応じたカスタマイズが必用なのです。
いつもの通学路を子供と歩き、子供が怖いと感じる場所を教わり、大人が危ないと感じる場所を教えてください。
そして、忘れてはならない危険な場所が「死角」です。
死角とは「見えない場所」だけではありません。
普段目を向けない「見ない場所(興味の無い場所)」も死角なのです。
この時、通学路の地図を作って危険な場所を理由と共に記すと、より明確になります。
また、定期的に地図を作り替えることで、街並の変化や子供の成長が具体的に推し量れます。
子供の成長は著しいものです。
画一な防犯対策も、子供の成長に合わせたカスタマイズで一層の効果が望めます。
そして、他人を疑うことより家族を信じることを教えてください。
家族の知人を装う犯行者の言葉より、家族に確かめることが優先すれば、きっと犯罪から身を守れる筈です。
例え子供であっても、自身の身は自身でしか守れません。
子供の防犯教育とは自立を促すことで、成長によって変えなければならないのです。
「親は子から学び、子は親から学ぶ」そんな家族の関係が、子供を卑劣な犯行から守る術なのです。
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