炭酸飲料水は歯を溶かす?リン酸の入っているものに注意を!
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炭酸飲料が歯や骨を溶かす?
普段の生活で、何気なく口にすることが多い炭酸飲料。
その炭酸飲料が歯や骨を溶かすというような話を聞いたことはありませんか?
まず簡単に歯や骨の構造についてご説明しましょう。
歯や骨の主成分は「リン酸カルシウム」というもので出来ています。
一般的に「カルシウム」と呼ばれているものですね。
この「リン酸カルシウム」、実は酸性の環境に置かれていると、時間の経過とともに溶けてしまします。
これを専門用語で「脱灰現象」と呼びます。
確かに炭酸飲料は酸性の液体であるのは間違いないのですが、飲むときに歯に接する時間はほんのわずかである場合が多く、唾液で薄められ中和されたりするので、液体が直接的に歯を溶かすとは考えにくいのが実情です。
また、骨に炭酸飲料が直接触れることはないので、これまた骨を溶かすことは考えにくいと言ってよいでしょう。
炭酸飲料に多量に含まれている糖分が問題に
では、炭酸飲料をガブガブ飲んでも大丈夫かと言いますと、それはそれで問題があります。
歯に関しては、炭酸飲料に含まれている多量の糖分が問題で、この糖分をお口の中の歯垢(プラーク)を構成する細菌が摂取して歯を溶かす酸を産生します。
この歯垢は、飲み物のようにお口の中を一過性でとおり過ぎるものではなく、歯に付着した状態で存在しますので、その歯垢を歯ブラシやフロスでこそぎ落とさない限り、産生された酸が歯を溶かし続けてしまうのです。
まあ、結局は歯をすみからすみまでしっかりと磨くことが大事なのですが、炭酸飲料の飲み過ぎも歯を溶かすリスクを高めてしまうのは確かなので注意が必要です。
炭酸飲料に含まれているリン酸が及ぼす影響
また、骨に関しては、炭酸飲料が酸味料としてリン酸を用いることが多いので、このリン酸は過剰に摂取すると余分なカルシウムと結びついてカルシウムを排出してしまいます。
基本的に体内のカルシウムは、血液中のカルシウム濃度を一定に保つことで調整されていて、何かの原因でカルシウム濃度が下がると、骨のカルシウムを溶かして、血液中のカルシウム濃度を保とうとします。
ですから、リン酸を過剰に摂取すると血液中のカルシウム濃度が下がり、骨のカルシウムを溶かすことに理論上はなります。
しかし、炭酸飲料に含まれているリン酸の量はごくわずかですから、炭酸飲料をある程度飲んでも、すぐにどうこうということはありません。
つまり、炭酸飲料に含まれている「リン酸」が歯や骨を溶かす直接的な原因になるとは考えにくいのですが、この「リン酸」の働きにより、炭酸飲料を飲んで大量の糖分を摂取した場合でも、甘みをそんなに感じないようになっています。
この「糖分」こそが歯や骨に限らず、様々な健康障害の引き金になっていることを知っておいた上で、炭酸飲料の飲み方を考えた方が良いかもしれませんね。
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