IoTが崩す転職の「35歳限界説」
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12月の転職求人、25か月連続最高
求人サービス大手インテリジェンス社の転職求人倍率レポートによると、2016年12月の転職求人倍率は2.93倍となり、大幅に上昇しています。
前月比では102.9%、前年同月比では125.1%となりました。
25カ月連続で、求人数は調査開始以来の最高値を更新しています。
最も上昇しているのは「IT・通信」
前月比で9業種すべての求人倍率が上昇していますが、特筆すべきは「IT・通信」です。前月プラス1.01ptの7.62倍でした。
通信キャリアがICT(通信技術を使ったコミュニケーション)の拡販に力を入れていることやSIer(システムインテグレーター)で、引き続き積極的な採用が行われていると考えられます。
立役者はIT技術者
「IT・通信」業界でIT技術者が必要とされることは当然ですが、モノがインターネットにつながるIoTやAI(人工知能)など新しい技術の実用化が進む中、今や幅広い業種がIT技術者を必要としています。
IT技術者の活躍のフィールドは、何も「IT・通信」業界に限った話ではなくなりました。
インテリジェンス社の転職成功者の年齢調査(2016年上半期)によると、転職成功者の平均年齢は32.3歳。男女ともに過去最高値を更新しています。
職種別にみると、「技術系(IT・通信)」は32.6歳(プラス0.6歳)で、前回から平均年齢が上昇しており、35歳以上の転職成功者の割合も3割を超えています。
一般的に転職は35歳が限界といわれますが、IT技術者ではすでに崩れているといえるでしょう。
35歳以上の転職成功のカギは
IT業界における転職成功のカギは「最新の専門知識」と「豊富な実務経験」です。
これまでは、35歳以上の転職においては、マネジメントの経験者を求める管理職求人が多く見られましたが、IoTやAIのような新たな技術の実用化を進める中で、企業がスタッフに求める役割は多様化しています。
「最新の専門知識」と「豊富な実務経験」を活かして、即戦力として活躍できる35歳以上に期待する企業は増加傾向にあるといえます。
業界内からの転職であれば、「最新の専門知識」と「豊富な実務経験」があれば、40代だけでなく50代での転職先が見つかる可能性が高まります。
異業種からの転職の場合、できることを増やして経験を積むためには時間が必要ですので、そう考えると、やはり35歳以前の早めの備えが必要です。
転職しても使えるスキルを「ポータビリティスキル」といいます。
これは、何もプログラミング言語のような専門的なスキルだけではありません。
年齢に見合ったコミュニケーションスキルや問題解決能力も含まれます。
自分のポータビリティスキルは何か、意識して磨いていくことも大切です。
年齢ではなく、これまでに築いてきたキャリアにより、転職を考えることができるといえるでしょう。
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