ダメな朝礼を「すごい朝礼」に変革するには
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朝礼の最大の敵は「マンネリ化」
多くの企業で行われている朝礼。しかし、本当に意味のある朝礼になっているのかは、大いに疑問が残るところです。「やらないといけないから、なんとなく毎朝行っているだけ」という企業も見受けられます。
ダメな朝礼の典型例は、以下の通り。
■ケジメがなくダラダラと集まって、なんとなく朝礼が始まる
■社長(上司)が一方的な説教を行い、その時間が長い
■クレームや不良などの失敗があると、皆の前で責められる
■各部署からの報告で朝礼が淡々と進んでいく
朝礼のような取り組みは、すぐに「マンネリ化」に陥ってしまいます。朝礼の最大の敵は、「マンネリ化」と言っても良いでしょう。いかに、それを防ぐかがポイントです。そのためには、朝礼の目的を明確にし、その目的実現のためにさまざま工夫を凝らすことが必要です。なんとなく行う朝礼では、大切な始業前の時間が無駄になってしまいます。
話題の「すごい朝礼」は、朝礼の目的が明確
朝礼といえば、大嶋啓介さんが創業した居酒屋てっぺんの「すごい朝礼」が有名です。てっぺんの朝礼で特徴的なのは「NO.1宣言」というパートで、一人ひとりが「自分は○○NO.1でいきます!」というように、自分の行動目標を高らかに宣言するところです。自分が「どんな人間になりたいか」を周りに宣言することで、変化のスピードが加速します。また、朝礼の最後に、全員がお互いの目を見ながら行う「本気の握手」によって、より強いチームワークを醸成しています。
てっぺんの朝礼の目的としては、「モチベーション向上」「チームワーク醸成」があるでしょう。特に飲食業界では、スタッフのモチベーションやチームワークが店舗の業績に大きく影響しますので、「朝礼の短い時間でいかに最大の効果を出すか」を練りに練った結果が、「すごい朝礼」を生んだのだと思います。
経営理念や行動指針などの浸透は、唱和だけでは足りない
現在、経営理念や行動指針などの浸透を目的にして、朝礼で唱和を行っている企業がたくさんあります。しかし、理念の浸透を目的に置くのであれば、唱和だけでは足りません。一人ひとりが理念について「考える」時間が必要です。経営理念は言葉を覚えても意味はなく、行動できなければなりません。
そのためには、「経営理念を具体的な行動レベルに落とし込むとどうなるのか」を考える時間や、「自分の行動を経営理念と照らし合わせるとどうなのか」といったことを、日々内省することが必要です。特に朝礼では、日々の具体的な出来事を題材にして、経営理念の意味を深めることが大切でしょう。
「いかに朝礼で社員が考える場を作るか」がキーポイント
ダメな朝礼の共通項としては、「会社からの一方通行」という特徴があります。「いかに朝礼に社員を巻き込んでいくか」「いかに朝礼で考える場を作るか」ということが、朝礼を有意義な時間にするキーポイントです。
さらに言えば、どんな朝礼もマンネリに陥るということを念頭に置き、朝礼の目的を明確に設定し、その達成のために新たな工夫に取り組み続ける情熱が不可欠となります。
経営者と社員の生きがいづくりを支援する専門家
福留幸輔さん(生きがいラボ株式会社)
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