英語は不要?真のグローバル人材に必要なこと
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「グローバル人材になりたいから英語を学ぶ」は少し短絡的
「グローバル人材」。誰もが憧れるようなカッコいい響きです。そんな言葉に魅せられて、英会話教室に通う人もいるでしょう。しかし、「グローバル人材になりたいから英語を学ぶ」という発想は少し短絡的です。
なぜなら、世界で通用するグローバル人材には、英語とは違う要素が求められるからです。本当のグローバル人材なら、「英語は、話せるのに越したことはない」という程度の扱いです。もちろん、英会話自体が悪いと言っているわけではありません。教室は「道具」ですから、趣味や特別な目的を持って英語を勉強する分にはかまわないのです。ただし、英語習得を、グローバル人材になるための唯一の目的とすれば、それは問題といえます。
日本で実績がないと、英語を話せてもグローバル人材にはなれない
英語を話せるように準備をしていれば「いつ仕事が来ても安心」という考え方もあります。しかし、それは35歳まで。35歳を過ぎて英語を使いこなせるようになるには、長い時間を要します。そうして必死になって身に付けた英語も、普通に日本で生活しているのなら、ほとんど使う機会はありません。
思い起こしてください。あなたは、この一年間で、どれくらい英語を話しましたか?もし、数時間や数分程度の英語しか話していないのなら、いずれ「Google翻訳」や「iPhoneのSiri」が、そのレベルに到達してしまうでしょう。
本当のところは、日本で実績を上げられない言い訳を「英語を話せないから」に求めていませんか?日本ですら実績を上げられない人は、たとえ英語を話せても、グローバル人材にはなれません。
大切なのは、新鮮な話題を自分らしく工夫してビジネスに生かすこと
世界中で愛される、今やグローバル食となった「回転寿司」で例えてみましょう。回転寿司が登場した頃、ベルトコンベアに食品を乗せているという珍しさで人気になりました。しかし、今では「落ち目になって閉めた店」と「勢いを増す人気店」に二分されています。それはなぜでしょうか?
人気を維持している店は、新鮮なネタをあぶったり切ったり、盛り付けを工夫して提供しています。ベルトコンベアだけの店は、次々と撤退しています。つまり、英語はネタを乗せるコンベアでしかありません。重要なのは、ネタ。グローバル人材を目指すのなら、新鮮なネタ(話題)を仕入れて、自分らしく工夫することに比重を置くべきなのです。つまり、あなたが35歳を過ぎても英語をマスターしていないのなら、その時間を仕事のクオリティ向上に使いましょう。
皮肉なことに本当のグローバル人材なら、英語など不要だったりします。「あなたの話を聞きたい」と、各国語の通訳を用意されるからです。まずは、自社のみならず、他社からも、業界代表として認められる実績を示すことです。目前の案件を地道に仕上げることこそ、グローバル人材に近づく一歩です。
発想を広げる専門家
木村尚義さん(株式会社創客営業研究所)
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