こころの問題<5> 大切にさせたい「自分だけの世界」
コロナが広がって、三密の状態を避けましょう、というフレーズが繰り返し繰り返し語りかけられています。そしてそれに従うと、結果的に人との関りが減ってきてしまいます。もちろんオンラインという方法もありますが、それでも五感を伴う直接的な関りと比べると、全く触れあっているという実感は違います。
そしてその悪影響も同時にいろいろと指摘され、特に本来みんなでワイワイとおしゃべりをして触れ合うのが本性の(?)子供たちに我慢をさせているのではないか、という感じもします。
確かにそういう側面もあるのでしょうが、しかし他の人と触れ合うことにエネルギーを向けられないということが果たして本当に問題なのでしょうか?
ちょっとへそ曲がりな意見かもしれませんが、「自分のエネルギーを外へ向けるタイプ=外向的」な在り方がすべてではなく、「自分の内面へとエネルギーを注ぐタイプ=内向的」な生き方も決して悪くはなく、いや、むしろ大切な生き方ではないかと思うのです。
今の時代、確かに「外向的」な人が得をしがちな傾向があります。例えば学校でよく見かけるスローガン「明るく、楽しく、元気よく」に従うと、「一人で、黙って、静かに本を読んでいる」タイプの子供たちは「暗い」と言われてますが、果たして本当でしょうか?
そういう意味では、子ども時代は確かに外向的な方が友達も多く、先生からも気に入られたりしますが、大人になるとむしろ内向的な人の方が、考えの深さや奥行きの広さ、人間的な落ち着きなどが魅力となってくると私は常々思っています。内向的なあなたも心配はいりませんよ。
今回は、日本よりも多分もっと外向的社会ではないかと思われるアメリカで、あえて「内向的な人の秘める力」について主張したスーザン・ケインさんの動画を紹介します。
スーザン・ケイン 「内向的な人が秘めている力」
私も子供の頃は、自分の中の自分と一人会話をしながら過ごしたものです。