ドキュメンタリー映画「徘徊」:認知症の母と娘の日々を描いた作品
先日見た映画がこれ
資産家でピアニスト、一見幸せそうなセレブな主婦ケイト。しかし彼女の日常生活に少しずつ不安な影が忍び寄ります。持っているコップを落としてしまう、今まで引けていたピアノが弾けななくなる等の何気ない症状の背景に難病ALS(筋委縮性側索硬化症)という病魔が隠れていました。
ALSとは“筋萎縮性側索硬化症は、身体を動かすための神経系(運動ニューロン)が変性する病気です。変性というのは、神経細胞あるいは神経細胞から出て来る神経線維が徐々に壊れていってしまう状態をいい、そうすると神経の命令が伝わらなくなって筋肉がだんだん縮み、力がなくなります。しかもALSは進行性の病気で、今のところ原因が分かっていないため、有効な治療法がほとんどない予後不良の疾患と考えられています”(日本ALS協会サイトより引用)
次第に筋肉の力が入らなくなり、歩くことも手を動かすことも最後にはしゃべることや呼吸すらもできなくなる難病です。日本でも以前、三浦春馬さんが「僕のいた時間」というテレビドラマで主演されていました(これについてはまたいつか取り上げます)。
自らの意志で体を動かすことができなくなって行く現実に対して、ケイトはむしろ自らの生を主体的に生き抜くことに自分の人生の意味を見つけました。確かに身体は動かなくなって行きますが、人の内面や心の世界まで病魔に侵されることはありません。身体が動かない分、内的な世界の深まりと限りない広がりが生まれてくるということをこの映画では教えてもらいました。
以前私の肢体不自由の子どもたちと関わりを持った期間が長くありました。その時も身体が動かないけれども大変豊かな彼らの世界に触れることができて感激したことが多々ありました。生きるということは、身体にせよ、心にせよ、自らの生として主体的に生きることが大切なのですよね。
今一度「自分は本当に自分を生きているのか」、と考えるきっかけをもらえたようです。
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