ドキュメンタリー映画「徘徊」:認知症の母と娘の日々を描いた作品
今日紹介する映画はこれ
25歳の男性ラモンは、友人たちと海の岩場で遊んでいて、岩場から海へとダイブをしました。しかし予想外に浅瀬だったためラモンは頭から海底に激突し、首より下が不随となってしまいます。
四肢麻痺となり、実家で寝たきりの生活となったラモンは、家族の献身的な世話に支えられ余生を送っていたのですが、事故から26年後、「依存する人生」に絶望したラモンは自らの死を渇望するようになります。尊厳死を望むラモンとその家族・友人の葛藤や、それを取巻く様々な問題を描いた作品です。
ラモンは身体こそ動きませんが、精神的には明晰でした。そこで空想の中ではベッドから起き上がり、窓から見える海岸へと飛び立つイメージを抱いていたのです。それがこのタイトルの「海を飛ぶ夢」。
身体的に健康な立場の私としては、その気持ちがわかるとは軽々しく言えないのですが、それでも自らの意志で「尊厳死」を望むラモンの気持ちは理屈の上では理解できないことはありません。
「生きている」という実感は自らの意志に基づいて行動できることを背景に浮かび上がってくるものなのかもしれません。
最後にラモンは自らの希望を遂げるのですが、しかし、それが果たして良かったのか・・・・
色々なことを考えさせられた作品でした。
なおこの作品は、25歳の時に頸椎を損傷し、以来30年近くものあいだ全身の不随と闘った実在の人物、ラモン・サンペドロの手記『地獄からの手紙』を映画化したものです。
◇◆◇ 胸に響く作品の数々を紹介
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