映画「精神」:「病と共に生きる人」、そしてその彼らと共に生きる人
以前、17歳の女性が精神病院に入院し、そこでさまざまな現代的な精神疾患の女性たちと知り合い人生を行動を共にしてくという映画「17歳のカルテ」を取り上げました。その時に、邦画でも同様のシチュエーションの映画があります。それがこの「クワイエット・ルームにようこそ」です。
当時まだどちらかというと健康的なアイドルというイメージの強かった内田有紀さんが主役で少し驚いた覚えがあります。しかしこの映画の凄いところは、脇役で登場する、怪しくも魅力的な困った人々(入院患者さんですが)の存在感がハンパじゃない、というところです。
主人公は28歳のフリーライター、佐倉明日香。原稿の締め切りに行き詰って酒とともに睡眠薬をOD(大量服薬)し、気がつけばある精神病院の閉鎖病棟にある救急処置室(通称クワイエット・ルーム)に拘束されて寝かされていました。胃洗浄を行い、運ばれたということですが、本人は記憶がありません。
さて、それから元気を取り戻し、閉鎖病棟での生活が始まるわけですが、脇役一人目が妖しげな拒食症の女性を演じる蒼井優さん。これがまたミステリアスな魅力をたたえながら、見事な存在感で主人公に絡みます。
そしてもっと驚くような迫力で人格障害を演じ(?)きった大竹しのぶさん。すごいですよ、これって地じゃないの?というぐらい迫力があります。
それ以外にも、昔患者に鉛筆でクビを刺され、死に掛けた体験を持つ鉄の看護婦にりょうさん。これも、あ~そうそう、そういえば、絶対友達になりたくないような猛者の看護婦さんているよな、っていう感じ。
それ以外の脇役も全員、なんだか凄く存在感があって、妖しくも魅了的ながらあんまり近づきたいくないような方々ばかり。おもしろいですよ~。
そうそう、主人公佐倉の彼である売れない放送作家を演じるのが、宮藤官九郎さん。これもおもしろかった。その子分が妻夫木聡。加えてハリセンボンの細い方、箕輪はるかさんも患者役で出演していました。これまた、うんうんと納得してしまいましたが・・・。
もちろんそれぞれのキャラクターをデフォルメしているわけですが、全く女優や俳優という仕事は大変ですね。大竹さんなんか、目が完全にイッテましたよ。精神的にバランスくずさないんだろうか・・・・。
・・・ということでほめてばっかりですが、私は気に入っている「面白うてやがて哀しき」一本です。
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