大切なことは絵本から学んだ ② あなたならどう答えますか? 「せかいはいったいだれのもの?」
“くまのアルシバルドは あさ くもが ぽっかり そらに うかんでいるのを みているうちに なにか おこるようなきがして なんだか しんぱいに なりました。 にげても にげても くもは どこまでも おいかけてきます”
そういう書き出しで始まる絵本「ちいさな しんぱい」
あたまを下にしたり、左へ行ったり、右へ行ったりしても おこったり うなったり たたいたりしても はしって はしって はしってみたけど くもはついてきます。
“たすけて”
どうしても どうしても どうしても 心の中からなくならないような心配ごと。それもたいしたことじゃない、わかっていることだし、本当にちょっとしたことなんだけど、それがどうしても どうしても 消えない・・・・。
そんなことってありませんか?
たいしたことじゃない、それはわかっている、でもわかっていてもどうしようもないんだ・・・・。
あなたならどうしますか?
寝る?お酒を飲んで忘れる?身体を動かしてストレス発散?誰かに心配事を聞いてもらう?無茶食いをする?
くまの アルシバルトがしたことは・・
“もういやだ。くまの アルシバルトは とうとう なきだして しまいました”
するとどうでしょう、くももいっしょに泣き出したのです。涙の雨粒をながしながら。
気がつくと、頭の上のくもはなくなっていたのです。
“くもが いなくなって ちいさな しんぱいも なくなりました。くまの アルシバルトが そらを みあげました。
おひさまが やさしく かがやいて いました”
泣くこと、泣かずにいられないこと、泣かせてもらうこと、そして、泣けてよかった。
泣くことは決して悪いことではありませんね。
わたしは そう 思います。