大切なことは絵本から学んだ ④ 「ムーミンのともだち」
“あっちゃんは、いつも一人でした。”
「あっちゃん」 文:江口百合子 絵:中山美貴子 新生出版
“べんきょうもしません
おともだちが あそんでいても 「いれて」といいません”
さて気になりますね。
あっちゃんってどんな子なんだろう?
あっちゃんには だ~い好きなものがありました。
それは・・・・せんたくき!
洗濯機の中の水のぐるぐるをみているとそれだけで時間を忘れてしまいます。
まぁ、まるでうちの子とそっくりだ!と驚いた人や
いたいた、そういう子、私のクラスにも、と思い出した人もいることでしょう。
おかあさんも すこし 心配だったようですけど、
でも大丈夫。
あちゃんは大好きだった洗濯機のぐるぐるにこだわりつづけて、
大きくなって「おしぼりクリーニング屋さん」になったんですって。
「こだわり」と言うものは、やめさせようと思うとなかなか手ごわい頑固者ですが、
上手く付き合うとこんなに生きがいにつながる「パートナー」になるんですね。
*この絵本作者の 江口百合子さんの「あとがき」から
「先生になりたてのころ、自閉症と診断を受けたYちゃんを、担任しました。
Yちゃんの将来を心配する声の多い中で、Yちゃんの大好きなことを、見逃さずに、社会的自立の基盤にしていったことを物語にしました・・・Yちゃんが働いた給料の一部で、Yちゃんのお母さんは『お米を買わせていただいています』。そして、夕食で家族が食卓を囲むとき、『Yちゃん、ありがとう』と言っていただきます」と話されました。」と書かれています。
迷いや悩みが多い子育ての中のお母さんにむけてのエールとして、この絵本を作られたそうですよ。
興味を持たれたらどうぞ。