マナーうんちく話1955《コロナ禍の今、新入社員にどう接する?問われる既存社員の本気度と人間力》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:ビジネスマナー

世の中いつ、どうなるかわかりませんね。
新型コロナは労働環境も大きく変え、今まで学生に有利な「売り手市場」の状況が激変し、厳しい状況になりました。

新型コロナウイルス感染症拡大で世界不況の警戒感が高まり、採用抑制の動きが表面化してきましたが、一方既存社員の場合は、いま進行している「働き方改革」や「自粛要請」に伴って、「テレワーク」がキーワードになったようです。

また、新入社員にとっては、従来の「新入社員研修」の在り方が大きく変化しました。歓迎会どころか、コロナのせいで出勤に至らず、自宅待機やオンライン研修などで、既存の社員と新入社員のコミュニケーションが思うように取れていない職場が多いのではないでしょうか。

しかし今後は不安を抱えながらも、企業活動が次第に再開され、新たに新入社員と接する機会も増えてくるでしょう。

従来の新入社員研修とは全く様子が異なり、しかも受け入れ態勢もこれからという職場も多く、どのように対応するか迷っている人も多いと思います。

このような時こそ、人付き合いの基本を大切にして下さい。

迎える側は業績の悪化でイライラです。一方、売り手市場を経験してきた新入社員は、入社直後から状況が急激に悪化し不安だらけでしょう。

加えてそれぞれの企業はすべて状況が異なります。
新入社員の研修に対しては、対応は様々だということです。

いずれにしても、今年度は既存社員も新入社員も、順風満帆の船出ではなく荒波での旅立ちです。船長の力量が問われますが全員の一致協力も大事です。

まずは新入社員の不安や心配の糸が絡まった状態をほぐすことです。

糸をほぐすにはコミュニケーションです。
仕事と人生の先輩として、相手の話をしっかり聞いて下さい。

相手がどのような状況に置かれ、何に不安で、何を望んでいるか?
不安を取り除いて、希望を与えてあげることだと思います。

オンラインに慣れた若者は、直接対話は苦手かもしれません。
せかさず、優しく聞いてあげて下さい。
相手の話をしっかり聞くことで、対話や信頼が生まれてきます。
ぜひ《聞き上手》になって下さいね。
《相談され上手》もお勧めです。

「オンラインに強い君たちに入ってもらって助かった」。「よろしく頼む」というような内容で、激励することもお忘れなく。

また「報告・連絡・相談」のいわゆる「ホウレンソウ」はビジネスマンの常識ですが、それをしやすい環境づくりと、それに対する丁寧な「オヒタシ」も心がけて下さい。

「オヒタシ」は万能ではありませんが、「怒らない、否定しない、必要に応じて助け舟を出す、適切な指示を出す」は、このような環境下では特に必要です。
怒られて成長した先輩社員と、今の新入社員は育った環境が違いすぎます。

そしてもう一つ大切なことは、新入社員のみではなく、今年「2回生」になる社員へのフォローです。

社会人になってまだ一年足らずの社員にとって、今回の出来事は大事件です。
まだ総体的に人間力が備わってない人も多く、メンタルのケアも大切です。

新型コロナは人と人との物理的距離を離しましたが、共に働く仲間です。
心の距離まで遠ざけてはいけません。

短くてもいい「真心の言葉」の励ましを精一杯心がけて頂きたいものです。

新入社員や若手社員は企業にとっても社会にとっても大変貴重な存在です。
今こそ先輩として、新入社員の心をいかに響かせるこができるか?
先輩としての本気度を示すいいチャンスです。
非常時はコミュニケーション能力と共に人間力が問われる時かもしれませんね。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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