マナーうんちく話1755《高齢期を「幸齢期」に彩る心構えと人生設計》
「人生100年時代」という言葉が定着して久しくなりましたが、それに伴いセカンドライフの選択肢が非常に増えてきました。
加えて高齢者の心身の機能が若返ってきたこともあり、定年後も就労を希望するシニアが増加しています。
人生100歳時代を肯定的に捉え、誰もが自分らしく、生き生きと暮らすためには、高齢期の就労はとてもいいことだと思います。
個人差は多々ありますが、人生100年とした場合、生涯現役を貫き、有償、無償を問わず80前後くらいまで働くことを視野に入れてもいいかもしれませんね。
実際私が生活している中山間地域では、80歳前後の人で、軽トラックを乗り回し、懸命に農作業に打ち込んでいる人も結構います。
そしてこのような生産的時間は自分も、家族も、地域も明るくしてくれます。
元気な限りは「支えられる側」から、できる限り「支える側」であり続けたいと願いたいものですね。
さらに「高齢期の2000万円問題」が話題になっています。
年金の支給年齢の引き上げも議論されていますが、このような状況下では当然働く時間も長くなるでしょう。
先ずは「働く目的」を明確にして、生産的時間をできる限り長くする努力も大切になってきます。
繰り返しになりますが、定年後に就労の場を希望する人は非常に多いわけですが、単にがむしゃらに働くのではなく、「なぜ働きたいのか?」という「働く目的」を明確にしてください。
加えて「誰のために働くか」ということも確認し、さらに「どのような働き方を選択するか」も大切です。
くりかえしになりますが、それらの大前提として高齢期の生活設計がキチンとなされていることが重要です。
現在の経済状況、体調、親の介護など、ニーズや健康状態や置かれている状況に応じ、働き方を変える必要もあります。
収入を得るため、社会とのを保つため、生きがいのため、人との交流を図るため、健康維持のためか・・・。
さらに正規社員か?委託や契約社員のような形態か?フルタイムか?働ける範囲で楽しく働くか?等など・・・。
このようにセカンドライフにおける働き方は多様ですが、まだまだこれに応えてくれる体制は不十分です。
これから多角的、包括的な検討が必要でしょう。
さらに今後はますますAIが活躍する時代になってくることが予想できます。
恐らくまだ当面は単純労働でしょうけど、AIでは不可能な、人生経験を積んだからこそできる自分流の働き方を探求するのもいいかもしれませんね。
ただしシニア世代は労働規律への評価は高いものがありますが、これからは創造性や高度な知的生産性も求められるでしょう。
労働市場がシニア世代に求めている能力を探知するとともに、常に自分磨きにも励みたいものです。
人生100歳時代を迎え「生涯現役」という言葉がはやっていますが、生涯現役とはこのようなことかもしれませんね。
裏を返せば一生努力が大切ということかも・・・。