マナーうんちく話520≪電車内でお化粧するの、どう思う?≫
6月は英語ではジューン(JUNE)と表現されますが、古代ローマの女性の守護神(JUNO)が由来です。
ところで「6月の花嫁は幸せになる」というジューンブライド伝説がヨーロッパにはあるようですが、その由来はいろいろな説があります。
ヨーロッパでは3月、4月、5月は農作業で忙しく結婚は禁止されており、6月に解禁になるからという説が有名です。
また6月は一年の内で最も天候が良く天気がいい日が多いので、結婚すれば多くの人に祝福してもらえるからともいわれます。
一方日本の6月は麦の収穫期です。
季節は初夏ですが、麦にとっては実りの秋で「麦秋」という季語がありますね。
加えて旧暦では「水無月」と表現されるように、雨の多い季節で、田植えの月です。
つまり麦の収穫や田植えなど、6月は農家にとっては最も多忙期だということです。
ちなみに「水無月」の「無」は「の」の意味で、水の月、つまり田んぼに水を引く月という説が有力です。
現在は田植えも大型機械で行うので昔ほど苦労はなくなりましたが、水の確保は昔と同様多くの苦労があります。
昨年のような大洪水は困りますが、水がなくては話になりません・
さらにジューンブライドも定着し、6月に結婚するカップルも増えたようですが、
ただ今年は令和がスタートした5月に入籍をした人も多かったようですから、6月の花嫁はいかがでしょうか。
いずれにせよ「ジューンブライド」というロマンチックなイメージに憧れたり、共感したり、さらに大きな節目になる日を結婚記念日にしたい人はおおいようですね。それだけ関心が高いことでしょう。
ところで結婚、出産の象徴で、女性や子供を守ってくれる女神junoに相応しい花は「百合の花」ですが、日本の6月の花といえば「紫陽花」が頭に浮かびます。
百合は風が吹くと大きく揺れるから「揺する」が「ゆり」になったといわれますが、花ことばは「純粋」「無垢」「純潔」などで、美しくて、誇り高い言葉です。
紫陽花は「移り気」という花言葉が有名ですが、一方小さな額が集まっているので「団結」や「仲良し」といった前向きに花ことばもあります。
また紫陽花といえばシーボルトを思い浮かべる人も多いと思います。
日本で勤務した時に恋仲になった小滝さんという女性の名前を紫陽花に付け、学名に「otakusa」と名付けて世界に紹介した話は有名です。
百合も紫陽花も意外に愛に関係が深い花かもしれませんね。
6月はじめじめしたイメージが強いかもしれませんが、百合や紫陽花が咲き、新緑の若葉が揺れ、何もかも精気にあふれる季節です。
そして思い切り深呼吸すれば、身も心も前向きになれそうです。
今のうちに暑い夏を乗り越えるエネルギーをしっかり蓄えて下さい。