マナーうんちく話1733《身に付けておきたい「耐える力」①》

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:日常生活におけるマナー

多くの研修会を担当して強く思うことがあります。
最近の人は個性や権利を主張する人がやたらと増えたことと、同時にストレスに対する耐性が弱い若者が多くなったことです。

褒められたらやる気を出す人は多いのは確かです。
でも、誰しも完璧ではありません。

時にはミスもあります。
そんな時には、見て見ないふりはできません。
誰かが注意します。

それがお客様であるか、同僚か、先輩や上司になるか?
さらに優しく注意する人もあれば、厳しく注意する人もいます。

間違いを犯したのだから仕方ないと我慢して、反省し、二度とミスのないように心がけるか?

あるいは、些細なミスに対して、そんなに厳しく言わなくてもと反感的態度を示すか、あるいは他人のせいにして言い訳に徹するか?

両者には大きな違いがあります。

また、厳しく注意されたことに対して、それをパワハラととるか?叱咤激励と前向きにとるか?人それぞれです。

不必要に大きな声で注意する、人前で無神経に注意する、何度も何度も注意するなど、パワハラと疑われる要因はあるにせよ、聖人君子でもない限り、何もかも杓子定規には参りません。

色々なシーンに対応できる柔軟な姿勢が必要だということです。
加えて、時と場合によりますが、ある程度は「絶える力」も身に付けて頂きたいものです。

「樫の木と葦」という話がイソップ物語にあります。
小川の辺に樫の木と葦が生えていました。

ある日ハリケーンが北から突進してきました。
葦はハリケーンに逆らうことなく、頭を低くして耐えましたが、樫は誇らしげにハリケーンと戦いました。

ハリケーンはさらに猛威を振るうわけですが、葦は最初からハリケーンに譲歩しているので無傷で済みます。
一方樫はついに力づき根元から根こそぎ押し倒されました。

「葦のようにしなやかであれ」。
「樫のようにかたくなになるな」という教えです。

逆らっても無駄であるときには、愚かな抵抗はしないで、従順な方が滅ぼされなくていいという意味でしょう。

「耐えること」の大切さを物語は教えてくれていると思うのですが、如何でしょうか?

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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