マナーうんちく話53≪接客の歴史と社会貢献≫
見返りを期待せず、常に相手に対し「思いやりの心」を発揮して下さい。
思いやりの心は「相手に不快感を与えない」「相手に好感を与える」という二つの側面を有しています。
前者は悪口を言う、横柄な態度をとる、無愛想に接する、上から目線で接するなどですが、これらは最低限慎んでいただきたいものです。
そして上に立つ人は後輩や部下が相手に不快感を与える行為をしたらその場で注意することが大切です。
また相手に好感を与える行為には「挨拶」「身だしなみ」「態度・表情」「聞き上手」「称賛」等が有ります。
そして相手に好感を与える行為は上に立つ人が率先して後輩や部下によい手本を示すことが大切です。
家庭では「子は親の背中を見て育つ」「雛鳥は親鳥の通りにさえずる」といわれますが、職場でも同じです。
上巳の在り方はとても大切ですね。
では相手に好感を与えるには何が大切か?
このコラムで何度も触れましたが復習の意味も込めて再度触れておきます。
○先手必勝の挨拶
挨拶の目的は「相手の存在を確認した」という意味と、「相手と仲良くしたいという気持ちを具体的に表現すること」です。だからされるのを待つのではなく、「先手必勝」の挨拶を心掛けて下さい。
また日本の挨拶には上下関係も男女の違いもありません。
相手に気づいたら明るく、元気に、前向きの言葉を添えて、目を見てして下さい。
加えて相手の名前を呼ぶこともお忘れなく。名前を呼べば呼ぶだけ心の距離が短くなります。
さらにつけ加えるなら、挨拶は出会いだけではありません。
別れの挨拶もありますが、別れ際の挨拶は特に大切にして下さい。
相手が「また会いたい」「また話しがしたい」とおもうようなことばがあればうれしいということです。
「終わりよければすべてよし」ですね。
ちなみに「訪問と持て成し」のマナーでも触れましたが「お出迎え3分にお見送り7分」という言葉が有ります。
お出迎えよりお見送りがとても大切ですよという意味ですが、挨拶もしかりです。「別れ際」の挨拶はとても大切だと心得て下さいね。