マナーうんちく話499≪習慣は第二の天性なり≫
「日常茶飯事」という言葉があります。
日頃ご飯を食べたり、お茶を飲んだりするありふれた行為のことです。
日々の平凡な出来事を意味するように、家庭でも、職場でも決まった器でコーヒーや日本茶を飲む機会は多いものです。
では質問です。
その際、どんな箸や器を使用しますか?
今の日本では何でもありの時代ですから、特に独身の人は全て「割りばし」に「ペットボトル」という人もいるでしょう。
勿論それはそれなりに合理的でいいと思いますが、なんとなく生活に潤いが感じられない気がします。
特に「食べる」「飲む」と言う行為は直接命にかかわる大切な行為です。
そして食べ物も飲み物も神聖なモノです。
だから、その橋渡しになる箸や器はこだわる価値があると思います。
そこで、毎日使用する自分の「箸」「湯呑茶碗」「コーヒーカップ」等に贅沢してみてはいかがでしょうか・・・。
子どもさんにも是非同じようにしてあげて下さい。
こどもだから「安物で良いだろう」ではなく、子どもの頃からいいモノに触れることは、それだけ感性が磨かれると思います。
絵画にせよ美術工芸品にせよしかりでしょう。
当然良い物、値段の張る物を使用するということになると、普段より丁寧に扱うようになります。
つまり、ご飯の食べ方も、お茶の飲み方も丁寧になると言うことです。
実はここが大切なわけです。
食べたり飲んだりする行為が丁寧になると、生き方そのものが丁寧になります。
つまり一流なモノに触れることは、心豊かな生き方に繋がるわけです。
仕事もしかりです。
どんな仕事にも、一流も有れば、二流もあるし、三流もあります。
その業界で一流を目指すのであれば、知識もスキルもそれに見合うように努力しなければいけないし、また付き合う人も一流の人になります。
一流を目指すか、二流にとどまるか、三流で妥協するかはその人の自由です。
私は長年ホテルで接客の仕事に携わっていましたが、ホテルでも一流・二流・三流には、ハード面のみならずソフト面でも大きな違いがあります。
ハード面はともかく、どんな仕事であれ、ソフト面を常に一流を心掛けることで、人格が磨かれ、大きな変化が期待できます。
マナーはとてもお役に立ちます。