マナーうんちく話509≪「女しぐさ」と「男しぐさ」≫
4月も半ばに入ったところで急に真冬並みの寒さになり、雪やみぞれに見舞われた所もありましたが、その後は長雨にたたれ、今度は春の嵐でした。
3月から5月にかけては、日本付近で急速に発達した低気圧により「春の嵐」と呼ばれる、台風並みの嵐に見舞われることが有ります。
しかし穀雨を過ぎると、天気も落ち着き、しばらくは穏やかな天気に恵まれそうです。
いよいよ春本番となるわけですね。
そして新年度の生活にも慣れてくると、気分が前向きになり、何か始めてみたい気持ちになりませんか?
春のファッションにこだわってみる、髪型を変えてみる、何か習い事を始めている、資格修得に挑戦してみる、友達作りや婚活に励んでみる等など・・・。
新しい挑戦を試みるのもお勧めです。
その際、自分としては、今、何を目指すべきなのかを見定めることが大切です。
目先のことも大切でしょうが、長い人生を中長期で考える高い視点も大切です。
あの時、あんなことをしなければ・・・、こうしておけばよかった・・・等と後悔することは誰しも多々あります。
しかし、いくら悔やんでみても、過去を元に戻すことは不可能です。
「覆水盆に返らず」という言葉が有ります。
中国の周の国にある夫婦が住んでいました。
夫は周の国に仕える役人でしたが、読書ばかりで仕事に精を出しません。
そこで妻は愛想をつかし、離婚して実家に帰ってしまいました。
やがて読書家の夫は、大出世して太公望と呼ばれる程の人になりました。
それを聞きつけた別れた妻がやって来て、復縁を申し出ます。
夫は盆(水を入れた容器)にあった水を溢し、「この水をもとにあった状態にしたら要求に応じよう」と言います。
妻は一生懸命こぼれた水を手で汲んで盆に入れようとしますが、できませんでした。
このことから、「離婚した夫婦は元にもどれない」、あるいは「起きてしまったことはどうしようも無い」と言う意味で使用されます。
英語では「こぼしたミルクを嘆いても無駄」と表現されます。
要は、済んでしまったことをくよくよするより、「これから変えることが出来ることに挑戦した方が良い」と言うことです。
「今」を、「これから」のスタート地点としてどう振る舞うかが大切です。
そして、済んでしまったことの事実を変えることはできませんが、「捉え方」は変えることはできます。
「人間万事塞翁が馬」と言われますが、人生何が良くて悪いかは解りません。
また「失敗は成功の母」と言われるように、過去に沢山失敗を経験したからこそ成功が芽生えることもあります。
挫折を味わったからこそ、多くのことが学べ、身に付きます。
今まで経験した事には、全てそれなりの意味あるわけです。
先人は、一年のスタートを「立春」に定めています。
もうすぐ「八十八夜」ですが、これは立春から数えて88日目です。
また、二十四節季の起点は立春ですが、先人は二十四の節季のそれぞれに、素晴らしい意味を持たせています。
既に触れましたが、晩春の季の言葉に「催花雨(さいかう)」があります。
春を彩る花に「早く咲きなさい!」と催促する雨です。
今を、これから描くハッピーライフの起点と位置付け、赤・青・黄色の花に負けないように、幸せな花を沢山咲かせて下さいね。