マナーうんちく話604≪武士は食わねど高楊枝≫
上司に飲みにつれて行ってもらいました。
お金を支払って頂く時と、帰り際には丁寧にお礼を述べますが、翌朝出勤した時は如何でしょうか?
昨夜キチンとお礼を言ったから、翌朝はくどくど言う必要はない、と思われるかもしれませんね。
しかし、再び「昨夜はお誘いいただきありがとうございました。お陰さまで充実した一時になりました。今後とも何卒よろしくお願いいたします。」のような丁寧な挨拶がお勧めです。
要は、上司だからと言って下手にかしこまるより、素直に思った事を伝えることが大切です。
このような場合も、言葉足らずより少々大袈裟ぐらいが良いでしょう。
なぜなら、「ありがとう」のお礼の言葉は、何度言われても、言われる側は嬉しいからです。
繰り返しになりますが、「美味しい」「おめでとう」等も言葉も同じ理屈です。
お歳暮などを頂いた時には、お歳暮が届いた時点で報告とお礼の言葉を述べますが、再度、メールや手紙でお礼をすると、より丁寧になり、人間関係も深まるのでお勧めです。
ちなみに、お礼を言われる立場の振舞い方も大切です。
お礼を言われた時のマナーも、お礼を言う時と同じくらい大切であると心得て下さいね。
お礼を言われたら、恩着せがましくするのは感心しません。
また、不必要に卑屈になるのも考えモノです。
後輩や仲の良い友人等から「ありがとう」とお礼を言われたら、「どういたしまして」で良いと思います。
ちなみに「どういたしまして」は、「どうというわけでもありませんので、あまり気にしないでください」と言う意味になります。
しかし、上司からお礼を言われたら「どういたしまして」は軽すぎると思いますし、「とんでもありません」では謙遜し過ぎになります。
この場合は「とんでもございません、喜んでいただいて嬉しいです」等と、笑顔で素直に答えて下さいね。
そして、「お礼をする側」と「される側」が、心が通い合えば理想的です。
いずれにせよ、「ありがとう」の言葉は人に感動を与えると共に、自らも心地良くなります。
だから「魔法の言葉」と言われるわけですが、この魔法の力は言った人すべてに平等に伝わります。
だから、出し惜しみしないで、どんどん発して下さいね。