マナーうんちく話565≪織姫と彦星はなぜ一年に一度しか会えないの?≫
秋分の日を過ぎると、すっかり秋めいてきて、秋刀魚、松茸、サトイモなど秋を代表する味覚が次々と市場を賑やかせますが、同時に姿を消す物もあります。
燕に入道雲に雷等など・・・。
今年は何もかも異常気象で、夏の間頻繁に「雷注意報」が発令されておりましたが、「七十二候」では、今頃は「雷の声を収む」とあり、雷が遠のきます。
雷と言えば、昔の人は空を支配する神様が怒って、太鼓を鳴らしたり、声を顕わにしたと思ったのでしょうか?
昔の絵画等には、空の神様が怒っている様子が描かれています。
現代では、人間が好きかってをして温暖化現象を招き、自然をかく乱したために、空を支配する神様が怒って、天罰を下しているかもしれませんね。
ところで今でも、「地震・雷・火事・親父」と言いますが、これは江戸時代の頃に、人間にとって恐ろしい物を順に並べて、調子よく表現したものです。
地震・雷・火事は全て災害ですが、その次に「親父」が来ているのが興味深いですね。この理由は、親父が「大山風(おおやまじ)」、つまり「台風」で、それがいつの間にか「親父」になったという説があります。
加えて、家族制度が幅を利かせていた頃の「家父長制」の父親のことで、当時は災害に匹敵する位、父親は恐ろしかったという説も有ります。
裏を返せば、それだけ父親に威厳と責任が有ったのではないでしょうか?
ちなみに、地震・雷・火事・親父の中で、どれが一番死に至るケースが多いと思いますか?
それぞれの災害の規模にもより、また国々により異なるので、何とも言えませんが、日本は地震大国なので、やはり地震が怖いですね。
また、火事は天災のみならず、日本では人災のウエイトが高いから、これも注意しなければなりません。
そして、最後の親父の項目ですが、これは父親が子供を虐待するケースはまれにあるようですが、全体からすれば微々たるものです。
むしろ、この「父親」の代わりに「津波」が来ても良いと思いますが、如何でしょうか?「竜巻」や「原発」と答える人も多いかもしれません。
それとも、人によっては「親父」が「女房」になるかもしれませんね。
民主主義や男女共同参画社会が進展し、男性が優しくなり、女性の活躍が華々しくなったのは嬉しいことです。
男性の優しさに、「逞しさ」が加味されればなお結構ですが・・・。
優しくて逞しい親父が増えれば理想的ですが、その前に、親父にならない男性が増えている事が気になります。
交際相手のいない独身男性が6割で、女性が5割。
自力で交際相手を見つけるのが困難になり、晩婚化や未婚化率が上昇して、由々しき状態に陥っている気がしてなりません。
さらに、女性が男性に求める年収と、男性が実際に稼いでいる金額に大きなギャップが有るのも心配です。
《人生をハッピーに彩るには、「仕事」と「愛する人」に恵まれること》だというのが私の持論です。恋愛観、結婚観、家族観等が大きく変化していますが、時代がどのように変化しても、経済的基盤を確立し、長い人生を共に過ごす人の存在は貴重です。
地震・津波・雷・竜巻などはいくら科学が進歩してもその予想さえ困難です。
だから備えあるのみですが、火事は防ぐことができます。
そして、「親父」や「女房」は、そのほとんどが、恋をして、愛を語り、結婚という形の上で成り立ちます。先ずは、恋をすることや、人を愛することの素晴らしさを存分に味わって頂きたいものです。既婚の人もしかりです。
そのためには是非、素敵なマナーを身に付けて下さい。
この《マナーうんちく話》がその一助になればとてもうれしいです。
ということで、次回は600回に到達します。ありがとうございます。