マナーうんちく話521≪お心肥し≫
女性に多いですが、電車内でお化粧する人が増えてきた感が有ります。
電車内でお化粧する女性が増えた理由は、お化粧が充実してプロセスが長くなったとか、女性の社会進出が増え働く女性が増えたとか、さらに睡眠時間が少なくなり、慌ただしい女性が増えた等があげられます。
ちなみに、ある化粧品会社の調査では、電車内でお化粧した経験の有る人は5人に1人の割合でしたが、圧倒的に20歳代の女性が多いようです。
しかし、時として高齢の女性や、制服姿の女子高校生の姿も見受けられます。
最近は何もかも多様化しており、電車内でお化粧するのも賛否両論あるようですが、皆様はどう思いますか?
「女性にとって化粧は身だしなみの一つだからおおめに見てよ!」とか、「誰に迷惑かけるわけではないからカラスの勝手でしょ!」という肯定意見から、「見苦しいからやめるべき!」とか、「車内でのお化粧はマナー違反だ」という否定的な意見と様々ですね。
しかも、都会の様子は解りませんが、岡山地域では、車内アナウンスや掲示板でも、禁煙や携帯電話は注意を促していますが、化粧に関してはとやかく言ってないのが現状です。
マナーは法律ではありません。
つまりマナー違反しても、これといった罰則規定は有りません。
しかし、時と場合によっては、罰則より厳しい、しうちを受けることにもなります。つまり、人間関係がまずくなると言うことです。
そして、マナーとは「思いやり」「尊敬」「感謝」の心を形にしたものです。
「思いやりの心」とは、相手に不快感を与えないことと、快感を与えることです。
従って、電車内でお化粧して、周囲の人が不快に感じるようでしたら、辞められたほうがいいですね。
多分、車内でお化粧する姿を見て、快感を覚える人は少なく、大半は不快感に陥ると思います。
と言うことで、電車内でのお化粧はしない方が良いと考えます。
電車内はあくまで「公共の場」です。
公共の場は、そこを利用する人が協力し合って、その場所を不快にしないように、心がけなければいけません。
この理屈は、レストランなどでも同じです。
金を支払えば何をしても良いだろう!の理屈は感心しません。
そしてもうひとつ。
自分が車内でお化粧していて、その姿を美しいと思うか否かです。
マナーは、その国々の、文化・歴史・国民性・気候風土・宗教により表現方法が異なります。
さらに、不易流行的な側面を有しているので、良し悪しの判断基準は難しいのですが、自分自身で美しくない行為や動作だと思ったら、しないことです。
ちなみに、バスや電車の「優先座席」があいていたら座りますか?
これも様々な意見が有ります。
「指定席」ではなく、あくまで「優先席」ですから、臨機応変に対応すればいいと思いますが、私は「全ての席が思いやりの心が有る優先席」で有るべきだと思います。
そして、元気な子供が座席に座って大人が立っている姿や、女学生がお化粧している姿には、日本の明るい未来は感じられません。
昭和63年に完成し、当時「夢の架け橋」と言われた瀬戸大橋が、4月10日で開通25年を迎えました。
国家100年の計を考えた当時のプロジェクトには頭が下がる思いですが、最近電車内では、スマートフォンや携帯電話を見ている人が当たり前の光景になりましたね。
車窓から四季の移ろいを感じるゆとりを持っていただきたいものです。