マナーうんちく話359≪謝り方のマナー≫

平松幹夫

平松幹夫

日常生活において、色々なミスを起こし、謝らなければいけないことは多々あります。

先ず、姿勢を正し、恐縮した態度で相手の目を見て、謝りの言葉を発する。
次に、頭を下げる。(頭を下げる角度は内容や相手により異なります。)

これが謝り方のポイントですが、状況により、ケースバイケースで対応する必要があります。

例えば、プライベートな場合で、友人との約束を忘れていた場合等は、兎に角素直に謝ることが大事です。

次に、この後の処理が必要です。
口頭で謝るだけで許してもらえるか、一杯おごる破目になるのか、これで付き合いを断たれるのか、様々なことが予想されますが、いずれにせよ、出来る限りの誠意を示し、キチンとした態度で接して下さい。

また、浮気が発覚して謝罪するようなことも有ります。
このような場合は、ただひたすら謝り続けることです。

挨拶をしても、挨拶が返ってきません。
しかし、ひたすら挨拶をし続けることが大切です。
これがなければ修復の可能性は薄くなります。

ビジネスにおける謝罪は、明らかに自分のミスなら、即、謝ることです。
「すみません」や「すいません」ではなく、「申し訳ございません」のいい方が妥当です。

また、部下のミスを上司の立場で謝る時には、会社を代表して謝る位の気持ちが大切です。
さらに難しいのは、どう考えても、こちらのミスではないけど、謝らなくてはいけない場合です。
正論が通らないことは、ビジネスの世界では、ありうると言うことです。
私も何度も経験し、その都度苦い思いをしました。
しかし、このことは決して無駄ではありません。思いやりの心が芽生えたり、人を見る目が養われたり、我慢強くなったり、目に見えない効果は多々あります。

ただ何でもかんでも謝ればいいモノではありません。
不必要に頭を下げて謝ってしまったために、結局すべての責任をもたらされるケースも有ります。
人生経験を積み、主体的に判断しなければいけません。

最近、職場の謝罪会見を多く見ますが、謝罪の仕方が良くないシーンがかなりあるように思います。

職場を代表して謝罪するような方は、先ず挨拶の基本を正しく理解して頂きたいものです。
このコラムでも何度も触れましたが、日本の礼儀・作法は、先ず指導的立場にある人から身に付けるものです。

姿勢を正す。
腕は両側に真っすぐ伸ばす。
謝罪の言葉をはっきりと述べる。
頭を深々と下げる。
下げた頭をピタッとしばらく止める。
頭をゆっくり上げる。
このスタイルが基本です。

加えて、「わび状」が必要な時も有りますが、そのポイントは、前置きを悠長に述べるのではなく、相手が一番要求している謝罪の言葉から書き、さらに、言い訳めいた言葉より、今後の適切な対応策を述べて下さい。
但し書いた以上は、実際に実行しなければいけません。

ミスは誰でもあることです。
真摯な態度で謝罪することが大切であると共に、二度と同じミスをしない努力も必要です。



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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

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