マナーうんちく話255≪電話の取り次ぎのマナー≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:ビジネスマナー

かかってきた電話を名指し人に取り次ごうとした時、こちらの操作ミスで電話が切れました。この時、どう対応しますか?

電話の取り次ぎは、様々な場面が有りますので大変です。自分にかかってきた電話ではないからといって、おろそかにしないでください・
今回は、電話の取り次ぎに関する、それぞれの応対例に触れてみます。

○名指し人に電話を取り次ぐ場面
相手 :わたくし、平松産業の平松と申します。
   営業課の田中様はいらっしゃいますでしょうか?
受け手:田中でございますね。只今変わりますので、少々お待ち下さい。

※名前は復唱して確認して下さい。
※電話を保留にし、相手の名前を名指し人に告げ、繋いでいいか悪いかを尋ね、速やかに対応して下さい。
※周囲への配慮も必要です。例えば、奥さんや、旦那さんからの電話の場合は、奥さんからとか旦那さんからというより、「ご自宅から」の方がいいです。

○名指し人が不在の場面
相手 :わたくし、平松産業の平松と申します。
   営業の田中様はいらっしゃいますでしょうか?
受け手:田中でございますね。
    申し訳ございません。田中は只今席をはずしています。
    午後3時ごろに戻る予定ですので、戻りましたら、こちらからご連するよう、申し伝えましょうか?
相手 :恐れ入ります。それではお願いします。
受け手:かしこまりました。
   念のために、ご連絡先の電話番号を教えていただけますでしょうか?
   ありがとうございました。復唱いたします。086-○○○○ですね。
   わたくし鈴木が承りました。
相手 :よろしくお願いします。失礼します。
受け手 :失礼いたします。

※名指し人が不在の時は、「外出している」とか、「席をはずしている」という表現がお勧めです。
※かけてきた相手にもよりますが、通常の場合は、相手が名指し人に用事が有って電話してきたのですから、単に不在というだけでなく、出張とか、何時頃帰るとかまでを、キチンと答えてあげて下さい。
※また、不在の場合は、どうしたら良いか?を聞いてあげて下さい。
例えば本人がかけなおすか、電話を受けた私が本人に変わり、用件を伺うとかです。

○相手が名前を名乗らないで、いきなり部長に取り次いで欲しいと言っている場合は、「おそれいりますが、お名前を教えて頂きますでしょうか?」と、丁寧に相手の名前を聞いて下さい。

○名指し人が電話中で、相手はかけ直してほしいと言っている場合は、「恐れ入りますがお電話番号をお聞かせ願えますでしょうか?」と言って、メモを取り名指し人に伝えて下さい。

○問い合わせの電話を受け、調べてかけなおす必要がある場合は、「○○の件ですね。かしこまりました。直ちにお調べいたします。恐れ入りますが30分位お時間を頂けますでしょうか。わかり次第こちらからおかけ直しいたします」といって静かに電話を切ります。

この際、「しばらく」とか「しょうしょうお待ちください」という表現は避け、なるべく具体的な時間を述べて下さいね。

電話応対は実に複雑です。
直接つながればいいのですが、電話をつないだり、つながれたりは、日常茶飯事です。この時、電話応対のマナーも大切ですが、つなぐ人と、つながれる人との人間関係はとても大切です。

外部からかかった電話を、いつでも、気持ち良く、スムーズに処理できるように、職場での人間関係を良好にして下さい。電話を取り次いでいただいたら、「ありがとう」の一声もお忘れなく!これには上下関係は有りません。

問いの答えです。
電話が途中で切れたら、かけた方が、かけ直すのがマナーですが、この場合は、先ず名指し人にこの事実を伝え、こちらから、かけ直すのがお勧めです。

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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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