マナーうんちく話175≪おみくじの知識とマナー≫

平松幹夫

平松幹夫

テーマ:日常生活におけるマナー

迎春ムードが高まってきました。
新年は、初詣を始め何かとお宮参りの多い時節で、御神籤(おみくじ)を引かれる機会も多いと思いますが、折角引いたおみくじ、どのようにされていますか?
今回は「おみくじ」の知識とマナーの解説です。

○おみくじとは?
神社や寺院に参拝に行った時に、運勢を占う目的で引くのがおみくじです。
小さい紙に大吉・小吉等の全般的な運勢と、縁談・恋愛・学問・商い・出産・病気・起業・旅行等に関する注意事項等が細かく記載されています。

○おみくじの起源
おみくじを最初に作ったのは、平安時代の高僧とされていますが、昔は国の重大な行事等を決めるに当たり、神様・仏様に伺いを立てるために、くじ引きをしており、やがて、これが個人をも占うようになってきたという説が一般的です。

○おみくじを引く時のマナー
神様・仏様に日頃お世話になっている感謝の気持を捧げ、占って欲しい事柄を胸の中で念じます。次に左手でおみくじを引き、それをよく読み、その教訓を胸に刻み込み、持ち帰るか、境内に結ぶかします。

○縁起の良い順番
引いたおみくじには、縁起の良い順番が存在します。一番気になる所ですね。
それぞれの神社・寺社により異なるケースもありますが、通常は「大吉⇒中吉⇒小吉⇒吉⇒末吉⇒凶⇒大凶」の7段階が多いようですが、さらに細かく12段階に分類されるものもあります。

○引いた後のおみくじはどうする?
大きく二つの考え方が有るようです。
・吉や凶に関わらず持ち帰り、書かれている教訓を胸に刻み、後ほど納める。
・吉のおみくじは持ち帰り、凶のおみくじは境内に結んでおく。

○おみくじは何のために結ぶの?
おみくじを神社や寺院に結ぶのは、すなわち神様や仏様とご縁を結ぶことです。
従って、大吉のおみくじを持落ち帰っても、後ほどお礼と共に神社や寺院に出向き、それを結ばなくてはいけません。必ずしもおみくじを引いたところでなくても結構です。
ちなみに、引いたおみくじを境内にある木々に結びますが、これは木の目の生命力にあやかるためだとされています。


おみくじは、縁起が良いか?否か?を占うものですが、同時に神様や仏様からの暖かい教えを授かるためでもあります。吉と出ようが、凶と出ようが、おみくじに書かれている内容を真摯に受け止め、前向きの気持ちで臨むことが大切です。

昔は、話し合いをしても結論が出ないときは、神様・仏様に決めていただいたわけですが、当然、神様や仏様のお決めになられたことには公平性が保たれ、地域の共同体を維持するには最良の手段であったと思われます。

ちなみに、私たちも日常生活の中で、話し合いで決められない時に「あみだくじ」をします。それは「阿弥陀様」の背中から発っせられる放射線の光に起因しています。

いずれにせよ、頭ごなしに神様・仏様に頼るのではなく、先ずは自分で努力し、それでも及ばないところを神様・仏様にお願いしたいものです。



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平松幹夫
専門家

平松幹夫(マナー講師)

人づくり・まちづくり・未来づくりプロジェクト ハッピーライフ創造塾

「マルチマナー講師」と「生きがいづくりのプロ」という二本柱の講演で大活躍。「心の豊かさ」を理念に、実践に即応した講演・講座・コラムを通じ、感動・感激・喜びを提供。豊かでハッピーな人生に好転させます。

平松幹夫プロは山陽新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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