マナーうんちく話604≪武士は食わねど高楊枝≫
【冠婚葬祭の知識とマナー7】 お見舞い&快気祝いの熨斗袋のマナー&風水害の見舞い
台風12号で被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。
最近、多種多様な災害が多発しています。また病気にかかる人も増え続けています。
色々な形でお見舞いをする機会が増えてきました。
災害や病気のお見舞いは、基本的には水引はかけません。さらに袋も比較的地味な物で熨斗も付けないのが一般的です。
左側に赤い帯がある袋が市販されていますが、白色で無地の封筒でも構いません。
○災害のお見舞い
表書きは、「台風御見舞 平松幹夫」のように書きます。台風や地震などの災害は深刻な被害をもたらせます。白無地の封筒がお勧めです。
○病気のお見舞い
「御見舞 平松幹夫」のように書きます。左の赤い帯のある袋か、白無地の封筒を使用します。勿論「御見舞」でも「お見舞」でも構いません。白赤の結びきりの水引のかかった祝儀袋を使用することも多々あります。この場合、熨斗をつける時と、付けない時が有ります。すでにお話ししたように、熨斗には延ばすという意味もあるので、私は熨斗をつけられるのはお勧めしていません。
○陣中見舞い
「差し入れ」という意味から、皆で食べたり飲んだりできる菓子やジュース類が好まれます。現金の時には、表書きは「陣中御見舞 平松幹夫」で、水引は白赤の蝶結び、熨斗はつけます。但し、選挙事務所へ陣中見舞いを行う時には、公職選挙法に触れないよう、専門家に相談されることをお勧めします。
○快気祝い
怪我や病気が快復した時、あるいは退院した時に、「お返し」として贈ります。
一応「お祝い」なのですが、このお祝いは、昇進や受賞のように何度あっても嬉しいお祝いではなく、むしろ怪我や病気はもうこれ切りにして欲しいので「結び切り」の水引を使用します。
「見舞い」とは、本来病気やけがをしている人の所に訪問して、慰めたり、励ましたりして、回復を早めるのが目的です。そしてこれが転じて、大変な状況におかれている人や、これからすごいことをやろうとしている人を、励ましたり慰めたりすることも、「見舞う」と表現するようになりました。いずれも「形」より「心」が大切です。
すなわち自分の立場や思いを伝えるより、相手に対する思いやりがなにより大切です。特に病人やけがをしている人には、本人や付き添いの人や家族の人への配慮が必要です。
また突然、災害に遭われた方の心中を察することも大切です。
熨斗袋の書き方や金額等も大切ですが、くれぐれも本末転倒にならないようにして下さい。
私は、その時の状況にもよりますが、お金にこだわることはあまりしません。よく手紙を書きますね。
台風12号は全国的に多大な被害をもたらせました。親戚・知人・友人等が被害に遭われた方や、安否を知りたい方も多いと思います。そこでお見舞いの具体例を挙げてみます。
●親戚・知人・友人等の安否を尋ねるメールの文例
・タイトル⇒大変心配しております(平松幹夫より)
・本文⇒○○様 テレビでそちらの被害状況を知り大変驚いています。○○様のお宅は大丈夫でしたか?皆で心配しています。とりあえず状況を連絡して下さい。こちらは無事です。平松幹夫より
●親戚・知人・友人等へのお見舞いの手紙の文例
テレビでそちらの被害状況を知り一同大変心配しております。本来ならすぐに駆けつけるべきなのですが、なかなか思うようになりません。○○様も仕事と後片付けで何かと大変だと思いますが、あまり無理をしないで下さいね。また平松に出来ることが有りましたら、お気軽にお声をかけて下さい。一日も元の生活に復帰できるよう祈っております。
※状況により文章は変わります。また、手紙は、手書きの、縦書きがお勧めです。
風水害などのお見舞いは、出来ればすぐに駆けつけてあげるのが望ましいですが、なかなか思うようにはいきません。そこで、伺って、励ましや慰めの言葉をかける代わりになるのが「お見舞いの手紙」です。
安否が解らない時はメールがお勧めです。
床下浸水のように、被害に遭われた場合は、見舞い品を贈ったり、手紙を出されることをお勧めします。