弱者の被害者心理 ~弱者だからこそ快適を求めるあまり、傲慢や攻撃的になりやすい~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:心理学コラム・心理トレーニング、テクニック

弱者というのは守らなければならない存在というのは
共通した認識だと思います。

単に弱者と言っても実情は様々で
幼い子や高齢者、障害者に社会的困窮者に
DV被害者やパワハラとまではいかなくても
上下関係などで立場的に弱い人も弱者ですし
私たちが生きている社会には多種多様な弱者が存在します。

しかしこの、弱者は守らなければならない存在という認識が
裏を返せば、弱者は守られて当然といった認識にもつながるわけです。

弱者は弱い立場にあり、守ってもらえるのだから
少し遠慮しようという認識でもあればまだ良いのですが
守られて当然といった意識が働けば
強気な態度で傲慢な振る舞いをする人も現れるんですね。

例えば高齢の方や障害をお持ちの方が
自分は身体が不自由なんだから
他の人より配慮(優遇扱い)されて当然だ
そうしてもらわないと困るといったように
自分だけが特別でわがままも許されるといった認識違いが生じ
自己中心的で自分勝手な言動を繰り返す人がいるのも事実です。

それらの人に悪意はなく
無意識にそのような振る舞いをしているだけですが
無意識だからこそタチが悪く
少し注意したり解釈を挟もうとしただけで
高齢者いじめだったり弱い者いじめをしているように受け取られるんですね。

弱者であるがゆえに
自分は被害者であるといった被害者意識が働き
どうしてこんな弱い人間をいじめるんだ、責めるんだと
攻撃的になる人も少なくありません。
(ただし大抵の場合、本人に悪意はなく自覚もありません)

弱者は守るべきもの
そして守られるべきものといった認識こそが
人を攻撃的にしてしまうのかも知れません。
(第三者や関係者も弱者を守るため高圧的な態度をとることも)

弱者の立場にある人は
自分だけがといった被害妄想に苦しみ
どうしてそんな自分を守らないのか、むしろいじめるのかと
その苦しみが他者に向けられます。

このような苦しみの連鎖は
一人ひとりが強くなる事によって抑制することができるでしょう。

弱者が強くなること。
一人ひとりが強くなること。

これらは一人の力では叶いませんが
私たちは協力し合いながら強くなることができると思いますし
私はそのためのサポートに取り組んでいきたいと考えています。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

宮本章太郎プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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