農相の失言問題がいつの間にか人格攻撃になってないか? ~コメは買ったことがなくても食べたことはあるでしょう~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:時事・世事世相・所感・雑感

農相の、「コメは買ったことがない」発言に対して批判や物議を呼び
更迭に至るまでの事態になりました。

こうした、いわゆる「失言」問題は過去にも何度も繰り返され
現在でも度々問題になってますが
やはり世間(庶民)の感覚とズレているとは思うものの
私はそこまで必死で反応しませんでした。

確かに何を言ってるんだ、この事態によくそんな発言ができたなと
冷静に思うことはありましたが(ある意味ですごいなと感心)
感情的(批判的)には受け止めませんでした。

私は心理カウンセラーという職業柄
そういった感情的な受け止め方はしないのかもしれませんね。

いくら大臣クラスの役職の人間で、そこに失言があったとしても
発言に対してその人物を一斉に叩くという行為は
SNSで言えば炎上でしかありません。
(精神的に人を追い込む行為)

そして言えるのが
何か事件事故を起こした犯罪者(容疑者)に対する世間のバッシングと同じで
それを弁護する人間が誰一人いないという世の中は
言論統制や人権侵害という事態を招き、人を自殺に追い込み
冤罪を容認してしまうような恐ろしい社会になってしまいます。

たとえ完全悪であったとしても
それを弁護する者がいるから
社会の秩序を保つことができるんですね。

自分が追い込まれた側の立場になってみると
そのことがよく分かるでしょう。

もしそうなったときに
誰一人自分を弁護してくれる者がいなかったら?
たった一言、悪意はなく失言をしてしまったがために
そんな人間は生きている価値はないと周りから一斉に責められ
あなたを誰も擁護してくれなかったとしたら?

この農相の失言問題も
本質的には変わらないと思うんですね。

たとえ罪を犯した人間であったとしても
誰か理解してくれる人間がいるからこそ(行為に賛同するのではなく理解者として)
それが冤罪であったときには救われるでしょうし
人格攻撃や存在の否定といった卑劣なバッシングからも守られることができるわけです。

現にSNSでの炎上騒ぎで精神的に追い込まれた人が
自殺に追い込まれるという事態も起こっていますし
実際大臣クラスの役職の方が自ら命を絶ったという事例も起きています。

今回失言問題の事例とは違いますが
弁護士や心理カウンセラーというのはそれぞれ扱う内容は違えど
理解者としての存在と言えるのではないでしょうか。(あくまで中立的な立場)

だからということではありませんが(特別意識してるわけではない)
今回の農相の失言問題に関しても
私は感情的に受け止めることはなく
ただ発言に至るまでのその思いや経緯、そして真意についてを
ただひたすらに理解してみようと試みるだけなのであります。

とはいえ今回の農相発言はやはり不適切であり
この状況で言うことではなかったのではとは思いますが。

しかしどうして人はそんなに他者を叩きたがるんでしょうかね。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

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