親ガチャは子に限らず、家庭全体の不運

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:心理学コラム・心理トレーニング、テクニック

親ガチャという言葉がありますが
新語・流行語大賞にもノミネートされたように
子どもは親や生まれる家庭を選べないというガチャガチャの要素から
自分の不運を呪うお子さんが多いのかも知れません。

確かにランダム要素があるようにも思えますが
そもそもガチャガチャはすでに在る物のラインナップの中から
ランダムに選ばれた(出てきた)ものです。

一方親ガチャは
最初から親というラインナップが用意されているわけではなく
その中から自分が選択できる(選択する)ものでもなければ
自分の理想から手前勝手に当たり外れを判断しているだけで
結局不満というのはどの親、どの家庭環境に生まれても
同じように抱くものではないでしょうか。

更に言えるのは
ガチャガチャは得られたものはその後は単に所有するだけですが
親ガチャは子どもが自らの努力で成長することができます。

成長しないガチャガチャと成長できる親ガチャでは
根本的に性質が違うわけですね。

そんなことはわかった上でのこの言葉ですが
それくらい自分の不運を呪いたい心境から生まれた言葉なのでしょう。

ただここで忘れてはならないのは
子どもが親ガチャを言うなら
親から言わせれば、子もまた子ガチャであるということ。

親もまた自分の子を選ぶことはできないのです。

親もこんな子が生まれてきたばっかりにと
情けなく思われていたらどうでしょうか?

親子ともども不運な家庭環境が作り出されてしまいます。

このように考えると
人生が充実するかどうかは自分自身の努力であり
互いに不運を押し付け合っても家庭環境が良くなるわけではありません。

もちろん環境要因も大きく影響しますが
親ガチャという言葉は
どこか自分が努力したくない、放棄する気持ちの表れに聞こえるのは
私もまた努力が足りない証拠なのでしょうか。

ともあれ親ガチャと言う前に
自分もまた子ガチャにならぬよう
自分が人生の当たりを掴み取ってくださいね。

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専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

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