人はなぜそんなに他人の事が気になるのか? ~芯のある人が持っている、強さの秘密~
人は自分一人の価値観だと
それが正しいかどうかわからないんですね。
物事の正しさを判断できないのです。
誰か他者と比較したり認めてもらったりして
ようやくその価値観が正しかったりこれで良かったんだなと
自己を受け入れることができるわけです。
これは自分一人だけではなかなか自分自身を認めることが困難であることを意味し
心理学では「承認欲求」なんて言われ方をしますが
言葉に欲求とありますから
自分の考えで他者に認めてもらいたいと、自ら求めているように思ってしまうものの
人は誰しも認められずして自己(自我)を保ってられないんですね。
自己や自我、つまり自分というアイデンティティーというものは
自分が自分の力(努力)や性格によって形成されていくというよりも
周り(他者)からの評価であったり認められることによって形成されていくのです。
(アイデンティティーとはその人を形作っている人格といって良いかもしれません)
ということは人格形成には環境要因や親の教育であったり
そしてまた自分を取り巻く様々な人間関係の影響によって
周りと比較し、直接でなくても認められる事によって(承認)
自分という価値観が形作られていくわけです。
自分は自分の持つ性格や性質のみによって自分であるわけではなく
こうした周りとの比較と承認の影響を受けて
自分の中でああこれで良いのだ、これはダメなんだなと一つ一つ確認しながら
受け入れながら自己を形成していくわけですね。
ここから考えられるのは
自分という人間は自分の努力や生き方でこんな自分(自己)だと決まるのではなく
周りの環境と人間関係から受ける影響によって
自己(自分という人間)が形成されるのだと考えたほうが自然でしょうか。
では自分にできることと言えば
性格を変えようといった自分に対する努力よりも
自分を取り巻く周りの人間関係を見直し
いかに教養や徳のある人たちに恵まれるか(あるいは恵まれるようにするか)というように
自分の外や周りを取り巻く関係に対して働きかけていく努力をしていくことだと言えます。
言い方を変えると
自分の人生は自分の力で豊かになるわけではなく
周りの環境と人間関係が豊かにしてくれると言えるのではないでしょうか?
いくら何かの才能に恵まれた人であっても
その機会を得るチャンスや人脈に恵まれなければ
その才能を発揮できないどころかむしろ悪用されるなどし
自分の運命を呪うなんて人生に転落してしまう事態も考えられます。
人生を豊かにより良く生きたければ
周りの環境や人間関係に着目し
これで良いのだ、自分は自分で良いのだと
自分を肯定できるような関係づくりを意識して築いていく努力をしてみてくださいね。