死別の苦しみを乗り越えていくためには

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:心理学コラム・心理トレーニング、テクニック

人の死というのは受け入れがたいものです。

特に近しい人だったり自分にとって大切な存在であった場合
その人がこの世からいなくなることが
どれほど辛い現実となるでしょうか。

自分の死も怖いものですが
大切な人の死となると自分の死より惨く
この世界に生きる意味を失ってしまうかもしれません。

かけがえのない人のいない世界
消えてしまった世界への恐怖。

そんな恐怖に誰が耐えられるでしょうか。

いわゆる喪失感と言われる感覚ですが
実はこの別れ方(失い方)の影響は大きなもので
きちっと最後のお別れをして死別するのと
不慮の事故などで突然失われて死別するのとでは
喪失感の感じ方にも大きな差があります。

例え突然のお別れであっても
葬儀(告別式)を執り行うかどうかで
残された者のその後の人生にも大きく影響してしまうんですね。

それはいつまで経っても心の整理がつかないからです。
(整理をしようにもつけられない)

だからこそコロナ禍で葬儀が執り行われなかったり
告別式に立ち会えない(そもそも機会を設けられていない)といった事態が起こりましたが
あのような対応は残された者の苦しみをただ増幅させただけでした。

よく死者の尊厳などと言われたりしますが
死者を尊重しないこと、あるいは冒涜するということは
死者そのものというより、残された者を苦しめたり追い詰めることになるわけですね。

死者に尊厳などあるのかという考察も
もし死者に尊厳がないとすれば、それは残された者への侮辱にもなり得るわけです。

だからこそしっかりとお別れをすることは
残された者の最後の務めであり
自分たちのためにも必要なことなんですね。

では突然大切な存在を失った人はどうすれば良いのかと言いますと
自分の中で心の整理をつけることではないでしょうか?

自分の中できちっと告別する。
大切な人とお別れをすること。

もちろん形だけの葬儀を執り行っても
心の整理ができるわけではありませんが
自分の中できちっと整理をする、きちっと死別することで
ようやく大切な人のいない現実を少しでも受け入れられるのではないでしょうか。
(むしろしないと心が収まらない)

そんな簡単なものではありません。
そんな簡単に整理がつくわけがありません。

ですがいつまでも悲しんでいるだけでは
死者も浮かばれないのではないでしょうか?

自分もしんどいですが、辛いですが
死者に悲しんでいる姿、苦しんでいる姿を見せ続けるということは
死んだ者としても悲しい、苦しい思いをさせられ続けているのかもしれませんね。

ぜひ心の整理をつけていただきたいと思います。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

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