ルールって不要?必要?ルールとは何か ~不必要かどうかではない、ルールの概念~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:心理学コラム・心理トレーニング、テクニック

世の中、この人間社会にはルールや規則、法律なんてものがありますが
スポーツの試合でもなければ
そんなルールって必要ないじゃないか
どうして必要なんだと思うようなルールがあると思います。

ではルールとはなぜ存在するのでしょうか?
そもそも必要なのでしょうか?

ルールがなければ何が起こるかと言いますと
単純に考えれば混乱や無秩序だと思います。

誰もが自由ではあるけれども
それぞれに身勝手が始まり
そこで争いや衝突といったケンカのぶつかり合いが生まれるでしょう。

その規模が大きくなると紛争や戦争に至るのだと思います。

ではルールを設けて守ることが秩序を保ち
人々の闘争を抑制するのかと言いますと
皆が皆ルール(規則)を守るわけではないですし
それで争いが起こらなくなるわけではありません。

ではそんな守られないようなルールがどうして存在し
必要なのかと言いますと
大本には無秩序によって混乱が生まれるからということもありますが
ルールがなければ各々の価値観が衝突し
皆それぞれ身勝手な振る舞いが横行してしまうからではないでしょうか?
(自分の価値観に基づいてやりたい放題の無秩序が生じ、その結果闘争が頻発する)

ルールはない方が自由であるという意味では不必要であり(縛られない、拘束されない)
中にはこんななくても良いと思うようなルールも存在しますが(むしろある方が不自由)
何のルールも一切ないとなると、それはむしろ争いの火種をあちこちで生んでしまう結果になるわけです。

ルールという縛りが多すぎたり強すぎると
自由が奪われ生きづらくなってしまいますが(がんじがらめや押さえつけ、抑圧)
全く何もないとなるとそれはそれで恐ろしい世の中になってしまうでしょう。

人にはそれぞれ自分はこうしたいという思いや願望があります。

それをそれぞれの価値観だと考えると
そこにルールが何もなければ自分のしたいことを叶えようと(実行しようと)
価値観の違う者同士で争いが生まれますし
皆それぞれが身勝手でわがままな世の中になってしまいます。

ですのでルールはあった方が良いかどうかという性質のものではなく
ルールとは“ある程度の基準”であると言えるわけですね。

加えて言いますと
ルールがあることで不平等感の解消にもつながるわけです。

ルール(基準)が何もなければ自分はこうしたいと
人はそれぞれ自分の価値観や欲求に基づいて行動することになりますが
ある程度の基準(ルール)があることで
その基準に従うことによってあの人は良いのになぜ自分はダメなんだと
不平等感の解消にもつながります。

ですのでルールというのはあくまで基準であって
決して“守らなければならないもの”というものではないんですね。

しかし残念ながらルールは守るべきものであるという概念が独走し
守らなければ罰則が課されたり、規制対象(制約)になるなど
抑圧的なものに成り下がっていることもまた事実です。

だからこそある程度の基準というルール(規則)がマイナスイメージとなり(作用し)
例えばブラック校則などただ自由を奪うだけの良くないものとして定着し
ルールは守らなければいけないもの、そして守らせるものといったように
ただ生きづらくしてしまっているだけのものにはなっていないでしょうか?

本来ルールとは人を従わせたりがんじがらめにするためにあるものではありません。

人々の不平等感を解消し
ある程度の基準を設けることで争いを抑制する効果を持ち
お互いの価値観と尊厳を尊重していくためには必要なものなんですね。
(調和と平等の精神)

あくまである程度の基準なのですから
人をルールに従わせようとしたり
守らないものには制裁を加えるような捉え方は間違いであり
このある基準に照らし合わせてお互いを尊重し合えるようなものとして
ルールというものの存在を今一度捉え直してみてはいかがでしょうか?

ルールがあることによって生きづらさを感じてらっしゃる方は
心理カウンセリングを通してサポートいたしますので
どうしたら解消に向かうか、どうしたらより良いものにしていけるか
ルールというものの価値観について一緒に考えていきましょう。

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宮本章太郎
専門家

宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

宮本章太郎プロは京都新聞が厳正なる審査をした登録専門家です

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