SNSなどの交流サイトに見る問題点 ~現実でも、相手を評価するだけの人間関係に~
Yahoo!知恵袋や悩み相談の掲示板などを見ていると
様々な相談事が常に更新され続けています。
その勢いは留まることを知らず
いくら回答しても追いつかない状態ですが
このように人の相談事にすべて対応することなど現実的ではありません。
いくら相談員である私達カウンセラーが対応しようとも
これでは自らの精神や身体が持ちません。
だからこそきちっとご予約という手続きを経て
お時間と利用料金、そして守秘義務などのお約束(契約)を交わした上で
一つ一つ丁寧に対応する(対応することが出来る)環境というものが必要なわけですね。
そうでなければ絶え間ない人の相談なんてとても対応できません。
自らが病んでしまい
むしろ助け舟のSOSを発信しなければいけなくなってしまいます。
これらの“事故”を防ぐためにも(倒れてしまわないように)
お約束の環境を整えてその中で行われる心理カウンセリングというものがあり
何でも相談に乗りますよという謳い文句のボランティアとは質が異なるわけです。
相談やカウンセリングといえば人の話を聞くだけとか解決策を教えるとか
単純で簡単に思われる方も少なくないと思いますが
実際は相談の波に押しつぶされて心身ともに病んでしまう相談員がいるのも現実です。
何だちょっとした相談くらいケチケチしてと思われるかもしれませんが
むやみやたらに請け負う(気軽に引き受ける)ことをしないのは
そのように出来ない実態があるからなんですね。
心理カウンセリングはボランティアで務め上げられるものではありません。
相談員にだって生活があるわけです。
24時間年中無休で誰が人様の悩みを抱えきれるでしょうか。
簡単に相談に応じてくれるだろう
この人はこんな相談くらい答えてくれないのかと
カウンセリングという仕事を軽んじているような方にとっては
きっといつまでも同じ悩みをズルズル引きずり続けることになるのかもしれませんね。
それくらい人の悩みとは重いものであり
カウンセラーごときがそう簡単に解決できるものではないということ。
やはり最後は本人様の力で乗り越えていかれるのです。
(カウンセラーはそのサポート役でしかない)