あなたに心の居場所はありますか? ~悲劇を未然に防ぐために出来る事~
ここで考えてみたいのは、「優しさ」って何なのでしょうか?
もちろん誰か相手に向けてされる行為(もしくは好意)ではありますが
違う見方をしてみると
それは自己利益のための行為であるとも言えなくはありません。
相手のためでもあり自分のためでもある。
これが優しさの前提であるとは思うのですが
この優しさの前提が崩れてどちらか一方に傾倒してしまった場合(その場合の優しさになると)
相手に向けた憎悪に変わってしまう可能性があります。
つまり優しさと憎しみは表裏一体といったところでしょうか。
相手のためでもあり自分のためでもあるという
両者のバランスが崩れ去ってしまった(つまり偏った)優しさというものも存在する。
ならば優しさとは何も好意的な(肯定的な)意味だけを持つのではなく
優しさという言葉の裏に隠された真意を捉えなければ
いわゆる「優しい人」のイメージに翻弄されることになってしまうんですね。
優しさとは一体どこから来るものなのか?
やはり相手のため?それとも自己利益のため?
その両方のバランスだといったほうが間違いではなさそうですが
だったらあなたは(あの人は)優しい人だなんて言われたとしても
素直に喜べない現実がそこにはあるわけです。
このように人の捉え方や考え方というのは皆一様ではなく
深い考察もあれば直感的に振る舞う人など多様性がありますので
自分の価値観やイメージだけで全ての物事を捉えてしまうことが(判断してしまうことが)
いかに危険であるかがおわかりいただけるかと思います。
優しさに振り回される人というのは
物事を自分本位に考えて客観的に捉えられないのかもしれません。
だからダメだということではなく
大事なのはまずその事実に、自分がそうであるということに気づくこと。
自分に疑いを持って学びに変えることなんですね。
ここまで見てきたように、これらのことから考えられるのは
他人(相手)の利益や利便を考えるということは
同じく自分の利益を考えるということなのかもしれません。
それが「優しさ」でもあるということ。
ではここで改めて考えてみたいのですが
皆様を取り巻く人間関係において
その「優しさ」って何なんでしょうか?
相手から感じる優しさ。
自分が思っている(相手に寄せる)優しさ。
それは誰のためを思っての優しさですか?
その両方のバランスが上手く取れているときに
相手にとっても自分にとっても理想的な優しさが見えてくるのかもしれませんね。