発達障害、自閉症の人が突然暴れ始める理由とは?

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:自閉症の心理学・広汎性発達障害

発達障害、自閉症の人は、なかなか意思疎通ができないということもあって
普段は何を考えてるのかわかりませんし
何か本人の中で気に食わないことでもあったのか、突然暴れ始めて手がつけられなくなります。

そしてその暴れ始めた理由が周りの人はわかりません。

ですからとにかく暴れてるのを抑えることに必死ですが
原因がわからないのでどうしたら暴れないようになるのかわからないんですね。

発達障害と言っても程度は様々なので一概には言えませんが
実は自閉症の人は普段は無心で、特に何かを考えているわけではありません。
極めて無心の状態に近いのです。(もちろん常にそうであるわけではありません)

ボーっとしていると言えばそうなのですが
無心状態だからこそ何か気になることがあったらそのことに集中してしまい
他のやらなければならないことや今やってることを忘れて放置してしまうんですね。

そして気になることがイライラに繋がったり
集中力が途切れるようなことがあると(邪魔をされたり他にもっと気になるようなことが起こると)
自分でもどうしていいのかわからなくなってコントロールができなくなり
自分の意思とは無関係に暴れてしまうのです。

つまり本人もイライラするからと意図して感情的に暴れてるわけではなく
自分ではどうしようもなくなって苦しいから暴れてしまうんですね。

そうすることでしか感情を表現できないからです。

しかしそれは健常者でも同じではないでしょうか?

健常者も普段は何とか自分の力で抑えてるだけであって(コントロールできている)
自分でもどうしようもなくなった時にはとても平常心ではいられません。

それが自閉症の人は原因がわからないだけ。(健常者とは違ってわかりにくい)
だって問うても答えてくれないんですから。

それは自分でもこういうことが原因だと上手く言葉で説明できないからです。

原因がわかってないわけではない。
言葉にして上手く表現できないのです。

第一説明したとしても、自閉症の人が感じている感覚を健常者の人は理解できますか?
きっと何を言ってるのかますますわからなくなるんじゃないでしょうか?

言ってる概要はわかったとしても、それは頭でわかっただけであって
本人が感じている感覚を本当に理解できたとは言えないんですね。
理解力がないとかそういう問題ではなく、人は他人が感じている感覚を頭だけでは理解できないからです。

だからこそ本当にその人のことを理解しようと思うのであれば
頭や言葉で理解しようとするのではなく、心を通わせる必要があるのだと私は言いたいのです。

心を通わせるとは相手の感覚を知るということ。

そんなことはとても容易なことではありませんが
理解しようとする(心を通わせようとする)姿勢が大事だということですね。
理屈で無理やり心を開かせようとしても通じるはずがありません。
自分から心を開いて歩み寄らないと。

それはもしかして自分が傷つくかもしれません。
それでも本当に相手のことを理解したいと思うなら、その覚悟が必要なのです。

自閉症の人はなぜ無心状態なのかと言いますと
自分の中で気になることが起こらないように、なるべく平常心を保てるようにしていると言えるかもしれません。

そうしなければ自分でも自分のイライラを抑えられませんから。
当然暴れて人に迷惑をかけてしまい、相手を傷つけてしまうこともよくわかっているから。

だからこそ何か気になってしまうようなことがあると
普段は平常心を保つために無心な状態でいることとのギャップが大きく
気にならないように(イライラにならないように)と我慢して溜め込んだ感情が爆発してしまうのでしょう。

だから周りは本人に何が起こったのか、突然のことでわけがわからなくなるのです。

本人は本人で本人なりに努力をしていることを認めてあげること。
その一つ一つの積み重ねが自閉症の人の(発達障害の人の)理解に繋がるのかもしれません。

他にも発達障害の人は言葉でも何でも自分なりの解釈をしてしまうという特徴があります。

これも健常者であっても本当は何も変わらないのですが、発達障害についてはまだまだ難しいところもありますので
一つ一つ丁寧に向き合いながら一緒に考えていきましょう。
ご相談をご希望であれば心理カウンセリングの予約を取らせていただきますので
どのようなことでも遠慮なくご連絡くださいませ。

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宮本章太郎(心理カウンセラー)

京都カウンセリングラウンジ

心の健康のみならず、メンタルに関連して起こる様々な身体への影響や健康に関する知識が豊富ですので、うつ対策や不眠症の改善といった、総合的な健康法についても心理学の観点からアドバイスと情報提供が可能です。

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