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コラム

庶民の感覚とかけ離れた、政治とカネの問題

2016年8月18日

テーマ:なるほどおもしろ心理学

コラムカテゴリ:メンタル・カウンセリング

政治家や国会議員が不祥事を起こすような、いわゆる政治とカネの問題と言われる騒動は今に始まった事ではなく
これまでも数々の不祥事が騒ぎになって来ました。

当選する前は口では良い事を言っておきながら、いざ政治活動を始めると裏でお金が絡む問題が浮上しますし
なぜこのような問題が後を絶たないのでしょうか?

一つには政治家と一般庶民の金銭感覚の違い(ズレ)があります。

ここで少し政治とカネの話から離れて、誰にとっても同じ価値であるはずの貨幣に対し
なぜ人によって金銭感覚にズレが生じるのか?
そしてその感覚にどれだけ違いや振れ幅があるのかについてをお話していきます。

以前にはお金を扱う対象が実際の貨幣か数字かによって変わって来るというお話をしましたが
今回は少し視点を変えて、高速道路(有料道路)での通行料に例えて考えてみましょう。

今でこそETCによる料金支払いシステムが普及してますが
以前は料金所で直接現金を支払って通行していました。
歴史の教科書に出て来る関所のように、わざわざ通行する度に立ち止まって現金を手渡ししていたのです。

つまりお金のやり取りをしてるという金銭感覚があったのですね。

しかし高速道での支払いがETCになってから現金でのやり取りではなくなり
自分がどれだけ料金を支払ってるのか、数字には表示されますが実感としてわからなくなってしまいました。

高速道路に有人の料金所があった時代は、お金を扱っているという実感がありましたが
ETCによってほぼ素通りの状態で通過する時代になると
システムを管理してる側の人間(企業)は車が通るだけで特に何もしなくても(直接現金を受け取らなくても)
数字だけがドンドン増えて跳ね上がっていきます。

お金を扱ってるという実感はないですが、その数字がお金である事は頭でわかってるので
数字が増えていく事が快感だったり、あるいは段々何も感じなくなってしまうわけです。

さて、ではここで政治とカネの話に戻しましょう。

私たち一般庶民に限らず、普段あまり現金で大きな額をやり取りする事はありませんから
このように数字で大きな数を扱ってると次第に金銭感覚は麻痺してしまい
自分が稼いで得たお金ではなくETCのような利用料として皆が自分のために投資や支給してくれるような
自分の自由に使える(使っていい)お金として、数字の所有化(私物化)という現象が起こってしまいます。

つまりお金と数字が混同してしまってるわけですね。

だから本人に何の悪気もなければ当然のごとく使っても良い資金として
湯水のごとく湧いて来る数字(お金)を自由に操作しても良いような錯覚と金銭感覚の麻痺こそが公私混同に繋がって
税金の無駄遣いや私物化といった政治とカネの問題が後を絶たないのでしょう。

人が生きるとは全て感覚です。

時刻など何らかの基準があるものに対してはそれに合わせる事も出来ますが
何もなければ自分の感覚こそが全てなんです。

つまり感覚を磨けば人生を豊かにする事も出来ますし
感覚を疎かにして情報や数字にばかり頼っていると
感覚が錆びついて政治とカネの問題のように、全ては周りに振り回されて不幸な結末を迎える事にもなりかねませんね。

この記事を書いたプロ

宮本章太郎

心理カウンセリングのプロ

宮本章太郎(京都カウンセリングラウンジ)

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