どうして心が不安定になるのか ~自分の心が不安定化してしまう要素に気づく~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:心理学コラム・心理トレーニング、テクニック

環境にしても何にしても、いつもと違うというのは安定しない
つまり不安定だという事です。

自閉症の人は特にそうですが
いつもと違う事やアクシデントなどの急な変化にパニックを起こしてしまいますし
自閉症の人がなぜいつも同じ行動を繰り返したり
一つの事にこだわったり集中し続けるのかというと
いつもと同じという安定した状態が、一番心が落ち着くからです。

そしてそういう状況が必要なんですね。
でないとパニックを起こしてしまいますから。

自閉症の人は変化が極端に苦手ですし
またそのせいで、自分のせいで人に迷惑を掛けてるという事が
自分がパニックになってしんどいよりも、最も心を痛める辛い出来事なのです。

だからパニックを起こしてつい攻撃的になってしまっても
その時は手が付けられない状態になり、何をどうしても事態が悪化するだけですが
後で落ち着いて来たら急に優しくなったり
こんな事してしまってごめんねと、本当に心の底から悔いてたりする事はありませんか?

まさにこれこそ自閉症の心理学なんですね。

私は以前、自閉症の心理はあまりに純心過ぎるのだと言いました。
何も自分のワガママや思い通りにならないからというような単純な理由で
攻撃的になったりパニックを起こしてるのではありません。

これは一般の人でも同じで、やはり人は安定した状態を望みますし
変化に対応する事はなかなか容易ではないのです。

例えば周りの人でも、常に態度がコロコロ変わったり
ある時は機嫌が良くてある時は機嫌が悪いなんて人がいたらどうでしょうか?
そんな人に付き合ってたらしんどくないですか?

そんな自分の虫の居所でコロコロ態度を変えられても
振り回される周りが迷惑です。

つまり本人は気づいてないのですが、自ら他の人を不安定な状態にさせてるんですね。

不安定は流動的な変化ですから、常に変化に対応させられる周りは疲れます。

更に言うと、自分でもそんな周りの変化に対応しなければならない状況を
図らずとも自ら作ってるわけですから
このスパイラルに陥ったら人間関係そのものがギクシャクしてしまうのです。

ですから周りからの予期せぬ変化は仕方ないですが
自分が不安定になるような、しんどくなるような状況を自ら作ってしまわないように
普段から自分の態度を振り返って気をつけるよう心がける必要があります。

そして自分の事を他人に理解してもらおうと思ったら
自分が他人に理解してもらえるよう努力する必要がありますので
一人では難しければどうやったら周りの人に理解してもらえるのか
心理カウンセリングで一緒に考えて行きましょう。


京都カウンセリングラウンジ
宮本 章太郎



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