いつの間にかかかる、マインドコントロール

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:心理学コラム・心理トレーニング、テクニック

身近な洗脳の話は、以前にもこのコラムでしましたが
今回はもう一度改めて
カウンセリングの現場を例にした
洗脳のお話をさせていただきます。

クライエントは、悩みをどうしていいのかわからず
カウンセラーを頼って来られます。

そこでカウンセラーが
ああしなさいこうしなさいと指図したとしましょう。

この時点ではただの指示で済みますが
クライエントは何とかしたいという思いから
言われた通りに実行しようと努力します。

しかし実際やってみると
やれと言われた事をやったのに、何も改善しなかった。

そしたらカウンセラーは、やれと言った責任がある。
自分がこうしなさいと言った手前、何とかしないと信用問題に関わる。
そしたらまた指示をする。

クライエントは何とかしたいという思いがあるので
またやってみるけどやっぱり出来ない。

そしたら次の指示・・・それに従う・・・。

段々両者とも後には引けなくなってきます。
こうなるともう一種の洗脳、マインドコントロールです。
カウンセリングではなくなっています。
そしてカウンセラーの指示に頼らなければ、更なる不安に襲われてしまいます。

こうして文字で読んでるだけだと
あまり信じられないかもしれませんが
悩みを抱える人は、自分で考える力が弱まってますから
早く苦しみから解放されたいがために
何でも他人の言うことを聞いてしまうようになるんです。
特に権威のある人間から言われた事や
精神的に深刻なダメージを受けてるようなクライエントさんはね。

カウンセラーはこうならないように
基本的には指示はしません。

例え考える力が弱まってても、むしろ弱まってるからこそ
自分で考えてもらうようにするんです。
そういう風な支援の仕方をするんですね。

このように自分で決断し、自分で行動に繋げ
目の前に立ちはだかる壁を乗り越えられると
今度は自分への自信に繋がります。

その作業を他人がやってあげたんでは
また次も他人をアテにしてしまい
何でも他人が解決してくれるものという意識で
依存にも繋がりやすくなりますし
それがマインドコントロールにも繋がってしまうのです。

今回はカウンセリングの場面でお話ししましたが
もしこれが、自分の親や上司、配偶者や恋人など
日常の場面で当てはめて考えたら
決して他人事ではないものだと思いませんか?

そうです。
マインドコントロールは
自分では気づいてないからかかりやすいんですね。
自分でわかってたら他人にコントロールなんてされません。
そしてそこに悩みが生まれるのです。

他人を操らず、他人に操られない関係。
これが人間関係で理想的な形と言えます。

あなたは日常の中で誰かに洗脳されてないか?
一度ご自身を見つめ直してみる事をオススメいたします。



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