LINEのお手軽感覚と人間関係 ~そこに相手の事情は存在しない~

宮本章太郎

宮本章太郎

テーマ:メンタル・メディア・ネットカルチャー(話題性・関心事)

無料通話アプリで知られる「LINE」ですが
友人同士はもちろん、社内間ネットワークなど
ビジネスにおいても幅広く使える
非常に便利なツールだと思います。

だからこそ利用者数も増え
現在急成長、急拡大してるのではないでしょうか。

日常会話、連絡、情報交換など
あらゆるシーンでお手軽に使えるのも
人気の秘密だと思います。

このLINEには、自分の送ったメッセージを
相手が閲覧したかどうかを確認できる
既読機能があるそうです。

しかしこの既読機能。
相手がメッセージを読んだにもかかわらず
直ぐに返信が返って来なかったり
いつまでも反応がないままの状態が続くと
何で返事をよこさないのか?
無視してるのか?あるいはされてるんじゃないかと
不安要素にも繋がります。

特にプライベートと、ビジネスなんかで使う場合とでは
当然その感覚も違ってくるわけです。

しかも利用者本人は、どのシーンであっても同じ感覚で使ってますから
もしこれが、閲覧時にはものすごく忙しくて
確認はしたけど、直ぐには返信出来ない状態で
後でしようと思ってそのまま忘れてたなんて状況でも
メッセージを送った側からすれば
そんな相手の事情なんて知ったこっちゃありません。

お互い恋人同士で、送った側はプライベート感覚で送ったとしても
受け取った側は仕事中で、今はそれどころではないかもしれません。

それなのに返事がない!と感情的になったり
一方的に不安を募らせたり
それが相手への不信にも繋がったりするんですね。

受け取った側からしても
相手のそんな心境なんて知ったこっちゃありません。
何せそんな状況じゃないんですから。

既読機能がなければ、反応がない事に不安はあっても
メッセージを確認したくせに何で返事もしないのかと
感情的になる事はありません。

既読機能という、たった一つの、本来は便利であるはずの機能が
人の心理にとっては、悪影響を及ぼしかねないんですね。
一人勝手に、自分で自分を追い込んでしまうのです。

だからこそ普段からの、生のコミュニケーションがいかに大事であるか
直に会話する事や、話し合う事の必要性
そして重要性を、私はいつも言うのです。

そういったツールに支配されるのではなく
ツールはあくまで利用するもの、使いこなすものでないと
いくら形の上では使いこなせていても
人間関係や、人との信頼関係といった部分までは
上手く使いこなす事は出来ないでしょう。

お互い気持ちのやり取りもなく
一方的に相手に伝えたらそれでいい
わかったのかどうかの確認さえ出来ればそれでいい。
こんなやり方(自己満足や欲求不満を満たすためだけのやり取り)では
これからますます、LINEの普及拡大と共に
人間関係で悩みを抱える人も増えていくかもしれませんね。

(この記事は、特にLINEに対しての警鐘や懸念ではありません)



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