問題が起きた時に視点を変えるだけで、解決の糸口が見えてくる理由

小橋広市

小橋広市

テーマ:マインドセットの書き換え

「対応は正しかったはずなのに、なぜかうまくいかなかった」

そうした経験を持つ方は、少なくないのではないでしょうか。正しいことをしたはずなのに、結果が思わしくない。その違和感の正体は、「視点の固定」にあることが多いと、私はこれまでのコーチング・研修の現場で感じてきました。

若い頃、コンビニのアルバイト店長をしていた時のことです。通路に座り込んで何時間も本を読む学生が多く、対応に迷っていました。本はすぐにボロボロになる。通路は塞がれる。そこで私は、週刊誌や漫画に輪ゴムをかけ、立ち読みを禁止したのです。
結果として学生は来なくなりました。しかし売上は、驚くほど落ち込みました。
コンビニ

一つの判断が見えていなかったもの

なぜ売上が下がったのか。当時の私には、すぐには理解できませんでした。
店内に人がいること自体が、通りを歩く人に「ここは安心できる場所だ」という印象を与えていたのです。また、立ち読みをしていたお客さんの多くは、「読ませてもらったぶん、何か買っていこう」という気持ちでついで買いをしてくれていました。
そうした消費者心理が、売上を支えていたことに、離れてから初めて気がつきました。一度、離れたリピーターはなかなか戻ってきてくれない。そのことを身をもって学んだ出来事でした。

「正しい」視点だけでは見えないものがある

立ち読みは本来、してはいけないことです。店側の対応として、間違いとは言えません。しかし「正しいかどうか」という視点だけに集中していたために、「立ち読みが生み出していた価値」を見落としていたのです。

一つの出来事には、必ず複数の見方があります。どこにフォーカスするかで、同じ状況がまったく違って見えてきます。これは職場の人間関係においても同じです。「あの人は問題がある」と感じた時、その視点だけに固執すると、相手の行動の背景や意図が見えなくなります。
状況は変わらなくても、視点が変わると解釈が変わり、選択肢が増えます。

視点を動かす習慣が、判断の質を変える

何か問題が起きた時、「違う立場から見るとどうだろう」と問いかける習慣を持っているかどうかが、その後の判断を大きく変えます。
特に人間関係においては、この習慣が関係の質に直結します。相手がなぜそう言ったのか、どんな背景があるのか。そうした視点を一つ加えるだけで、対話の入り口が変わります。

視点を変えることは、相手を許すことでも、自分の意見を曲げることでもありません。より本質に近い判断をするための、思考の準備です。問題が起きたとき、すぐに答えを出そうとするのではなく、まず視点を動かしてみる。その小さな一歩が、思わぬ解決の糸口につながっていきます。

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小橋広市
専門家

小橋広市(講師)

一般社団法人Self&Lifeコンディショニング協会

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