緊張を取り除くためにする2つのこと
先日の「脳は睡眠中に残業する」の中のレミニセンス現象のやり方を具体的に教えてほしいと問合せがあったので本日はその話。
レミニセンス現象
レミニセンスとは追憶とか回想するという心理学用語。前回のピアノの反復練習の事例について、確かに反復した後に睡眠をとるのがレミニセンスの効果が出やすいのですが、やり過ぎると逆に抑制作用が出てきます。
抑制作用が出始めると反復すればするほど、集中力がなくなり「飽き」がくるので反復するほど逆効果になります。さらに抑制作用が出ている時に練習続けているとスランプに陥るので、何事もほどほどということですね。
反復練習で効果的な成果を出すには、練習したことを一度、消化し整理する。例えば、休憩をとって気分転換をするのも有効です。ただし適当な練習して寝ると何でもできるようになるという魔法のようなものではありません(笑)
レミニセンスの条件
ではレミニセンス現象を起こすコツをお伝えします。まず入眠の直前に「視覚」「聴覚」「身体感覚」をフルにつかい頭の中で、練習が完璧にできている状態をイメージするメンタルリハーサルを行なってから睡眠をとります。
こうすることで練習した内容を、脳が睡眠をとっている間に自動的に整理してくれます。更に大切な条件があります。
それは「睡眠時の明るさ」
良質の睡眠は、月あかり程度の明るさが理想的だというのをご存知でしょうか? 遥か昔、月あかりで生活していた頃の本能的なものが残っているのかもしれませんね。
月あかりを0.2~3ルクスとすると、豆電球の明るさは9ルクス程度なので、豆電球は消して寝た方が良いということになります。明るすぎると、睡眠を促すメラトニンというホルモンが出ません。
体内時計をリセットするために、朝、太陽光を浴びる理由は、メラトニンを止める作用があるからだったのですね。
レミニセンス現象は、質の良い睡眠をとるとレム睡眠時、1日の記憶を脳の扁桃体が重要だと判断したものを海馬が選別し長期記憶に入れてくれます。
そしてノンレム睡眠で脳の機能が休んでいる時に、神経細胞のニューロンが情報のネットワークを繋ぎ変えて記憶が定着するという作業を、睡眠中に脳がやってくれています。
この説は科学的根拠がありますが、ここでは仮説ということで、よろしければ参考にして下さいね。
【小さな実践】
レミニセンス現象を試す前にあなたの適正な睡眠時間を把握しておく