早朝の2時間は宝の山
組織の中で、一緒にいると影響を受けやすい感情が喜怒哀楽ですね。その中でも、怒りは特に伝染しやすいと言われ、身近な人や強い者から弱い者へ伝染する傾向があります。でも、伝染するのは怒りだけではありません。喜びや悲しみ、楽しさなども伝染します。怒りに比べて、笑顔は上も下も強いも弱いもなく伝染してくれます。
私はアンガーマネジメントファシリテーターとして多くの参加者さんにアンガーマネジメントをお伝えしてきましたが、少ししんどくなりました。どうしてだろうと自問自答することが多くなりました。最近、これかなぁというのが少し解ってきました。それは「怒り」というネガティブな感情にフォーカスして取り組んでいるからです。私たちは楽しいことや嬉しいことは、いつまでも続けたいし、喜びやワクワクすることを他者に伝えることに喜びを感じます。
私たちの心理は、「苦しみから逃れ、快楽を望む」傾向があります。アンガーマネジメントは、怒っても良いという前提はありますが、参加者さんの多くは、怒りという感情を危機感や苦しみとして捉え、それを解決するために受講される方が多いようです。この考え方が悪いと言っているわけではありませんが、私は、後者の「快楽を望む」つまり、楽しいことや情熱をかけられることを、より多くの人にお伝えする方が肌に合っています。このようなことを考えているのが、最近の私の大きな心境の変化です。これから先は、アンガーマネジメントをお伝えしながら、「楽しいことを望む」方向に少しずつ舵を切っていくつもりです。
そんなことで今日は少しだけ「笑い」の話。笑いは、他者の話や行動が面白かったり、自分がヘマをした時も照れ笑いをします。赤ちゃんが笑ったり泣いたりする時、お母さんは、赤ちゃんの表情やしぐさを見て、オシッコをしているのか、お腹が空いているのか、痛いところがあるのか、眠いのか・・・というように、赤ちゃんの体調の判断基準にもなっています。
私が照れ笑いをするのはテニスの試合中です。テニスの試合でミスをすると、ペアを組んでいる人に愛想笑いをします。笑う理由は「もうミスしないから安心して」という意思表示と、ミスをしても気負わず冷静になるためです。他にはホームに電車が入っていて、急いで乗ろうとした際、乗車する直前にドアが閉まる。そんな時、笑っている自分がいます。これを心理分析すると「電車は次が来るし、時間もあるので急いでないよ」的な余裕をかます照れ隠し。実は恥ずかしさをごまかしているだけですけどね(笑)
このような様々な要素を含んだ笑いは、「自分が良い状態にある」ことを第三者に伝える手段であり、またその笑いを見て第三者が安心したり、安全を感じるための伝達手段でもあります。こうして考えると笑いは、とても便利なコミュニケーションツール。これを使わない手はないですよ。
【小さな実践】
嬉し楽しかったことをノートに書き出し、
どうして嬉しいのか、何が楽しかったのかを掘り下げて、
自分の価値観や価値基準を書き出してみる