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受動型から能動型への進化を図る―千人に一人というチャンスを活かすには―

海江田博士

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テーマ:「情報発信(アウトプット)」戦略について

今日の目次
進む広告や広報のオムニ化
圧倒的に少数派なのは何故?
受動的行為と能動的行為の違い
自己完結型では済まないのがアウトプット
「成果」を求める「反応」というプレッシャー
問われる「情報発信基地」としての存在感


進む広告や広報のオムニ化

近年、私が日頃から申し上げている「情報発信(アウトプット)」の重要性に触れた書籍が徐々に増えてきました。大きな書店の書棚には相変わらず、広告宣伝のコーナー、広報のコーナー、マーケティングのコーナーなどが、それなりのボリュームを占めていますが、その中にチラホラと「情報発信(アウトプット)」について書かれた本が見られるようになってきたのです。
と言っても、まだ専用のコーナーが作られるほどではなく、先述した広告宣伝、広報、マーケティングなどの中にほんのちょっとずつ混ざるようになった程度です。
私は「第3の広告戦略」として「情報発信(アウトプット)」の新しい手法が今後ビジネス上の大きなポジションを占めるようになる、と考えています。これからは、パーソナルな「情報発信(アウトプット)」を含む、広告や広報のオムニ化がますます進むのではないでしょうか。

圧倒的に少数派なのは何故?

さて、チラホラと見かけるようになった「情報発信(アウトプット)」についての本の中で、ある著者が
「日本のビジネスマンには、圧倒的にアウトプットが足りない。インプットするだけの人が1万人いるなら、アウトプットもしている人は10人にも満たない・・・」
といった意味のことを書いていました。
1万人対10人、というのは、わずか1000分の1ということになります。実際、そんなに少ないものなのでしょうか。確かに本当の意味で、自分のオリジナルな情報を発信している人はほんの一握りかも知れません。
何故インプットに比べてアウトプットの方がこんなに少ないのか。この両者にこれほどの差があるのには、いろいろと理由がありそうです。その点について考えてみたいと思います。

受動的行為と能動的行為の違い

そんな中で、何といってもまず指摘されるのは、インプットが受動的な立場でも可能であるのに比べて、アウトプットはその行為のすべてが能動的でなければならない、という点です。この情報過多の時代にあって、無意識のうちにインプットすることはあっても、何のアクションもなしに、いつの間にかアウトプットしていた、ということはないからです。
つまり、当たり前の話ですが、アウトプットは、かなり意図的に行なわなければ起こり得ない行為なのです。そういう点では、アウトプットはインプットに比べて、常にひと手間ふた手間面倒なわけです。
それからこれは大事な点ですが、例えばFB(フェイスブック)で「いいね」を押すことをアウトプットと考えているならばそれは違います。それは単なる反応(レスポンス)であって、アウトプットの範疇には入りません。
もっと厳密に言えば、コメントを書き込んだとしても、それはアウトプットとは言えないのです。あくまでも、自らの意思で自ら発信する情報をアウトプットとすれば、他者のアウトプットに反応するだけのコメントは独立した意味でのアウトプットとは言えません。

自己完結型では済まないのがアウトプット

もう一つ、インプットに比べてアウトプットが少ない理由に、インプットはあくまでも自己完結型の行為である、ということが考えられます。どういうことでしょうか。
それは、インプットというのは別に誰に知らせることなく、やろうと思えば自分の裁量だけですべてやり切ることができる、ということです。どんな本を読んで、どんなテレビ番組を見て、どんな新聞を読んで、どんなネット情報を見て・・・と言うのは、別に誰に報告しなくても自己完結的にできる行為です。
これに対して、アウトプットというのは、当たり前のことですが、必ず誰かと接点を持つことになります。それがSNSであっても、新聞や雑誌の投稿であっても、ラジオ出演であっても、必ず外部の誰かが知るところとなります。

「成果」を求める「反応」というプレッシャー

そこでは、次の二つの点を想定する必要があります。
ひとつはアウトプットには必ず「反応」(レスポンス)がある、ということです。好むと好まざるとに限らずレスポンスはほぼ間違いなく起きます。
しかもその反応は、必ずしも好意的なものばかりとは限りません。中には、こちらにとって不快なものも含まれる可能性があります。アウトプットするということは、そういったネガティブな反応が起こり得るし、そういう反応にも耐えうるという覚悟が必要なのです。
2点目は、1つ目に関連することですが、アウトプットには何らかの結果、或いは成果が求められます。「面白い」とか「役に立つ」とか「興味深い」とか求められる内容は様々ですが、いかなる結果や成果も求められないとすれば、そのアウトプットは、何の意味もないことになります。そう考えると、これも一つのプレッシャーになるのではないでしょうか。

問われる「情報発信基地」としての存在感

このように、インプットに比べてアウトプットが圧倒的に少ない理由は様々考えられます。ここで肝心なのは、今はこれらの障害やプレッシャーを乗り越えてどんどんアウトプットを行なうべき時代である、ということです。
もはや、「情報発信(アウトプット)」は、やれる企業だけ、それが得意な企業だけがやればいい、という時代ではありません。あらゆる企業が「情報発信基地」となって、どんどんアウトプットしなければ取り残される時代になったのです。何故ならば、「情報発信(アウトプット)」しない企業は「存在しない」のと同じだからです。
これはかつての「広報」などとは全く違う次元の話になります。単なる「広告宣伝」とも違います。それらをすべて含めた総合的な戦略なのです。
私はいち早くそのことに気付き、「情報発信(アウトプット)」を実践してきました。それは今、そういったことに全く気付いていなかった同業者に対してかなりの優位性を持つようになってきたのではないか、と思います。
日本のビジネスマンの千分の一しか実践していないと言われる「情報発信(アウトプット)」。何らかの形でこのことに取り組んでみませんか。


今日も「情報発信(アウトプット)」いたします

PS
いつも読んでいただき、ありがとうございます。
上記の通り、いささかユニークな税理士です。
この業界人特有の硬さはみじんもありません。
私と話すと面白い、という方がたくさんいらっしゃいます。
というのは、話しの中心がマーケティングだからです。
「未来」が主軸であり「過去」にはあまりこだわりません。
どうぞ、お気軽にお問い合わせください。

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海江田博士
専門家

海江田博士(税理士)

税理士法人アリエス

税務相談はもちろんのこと、従来の税理士としての職務に留まらず経営者自身で革新できることを目指した支援を続けています。日本経済をしっかりと支えられる強い基盤を持った中小企業への第一歩のお手伝いをします。

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